民主、自民、公明三党は十五日午前、社会保障と税の一体改革に関 する修正協議で、最終調整を行った。税制分野では、消費税率引き 上げの際の経済成長率は「名目3%・実質2%」を目標とする景気 条項を設けることについて三党が大筋で合意した。 反対に、14日夕、都内の憲政記念館に議員約120人が集結した 。「消費大増税採決に反対する超党派国民集会」と銘打たれた集会 は小沢系が主導し、中間派も巻き込んでいる。 中間派と小沢派は両院議員総会か両院議員懇談会を開くよう求めた し、輿石東幹事長に百五十四人分の国会議員の署名も提出した。 しかし、民主党の小沢一郎元代表のグループが焦燥感を強めている 。自民党が賛成に回れば、造反しても法案の成立阻止は難しい。党 内最大勢力という「数の力」も通じず、グループ内にも動揺が広が っている。 グループ内でも「法案も否決できず、処分されるだけでは造反は多 くても40人」(中堅議員)という冷めた声もでている。 首相側はすでに「造反リスト」を作成済みで、採決で勝算ありと踏 む。採決に否の投票をした議員を離党させる準備を整えている。 しかし、この内戦で、民主党の支持率は前月比0.9ポイント減の 8.1%に落ち込み、一方、野田内閣の支持率は前月比1.0ポイ ント増の24.3%、不支持率は同0.2ポイント減の54.8% だった。支持率は2カ月連続の上昇だが、ほぼ横ばいで依然として 低水準にとどまっている。 自民党が前月比1.2ポイント増の13.1%と民主党に比べれば よいことになっている。それでも13%程度しかない。 消費税増税の後、解散総選挙になると民主党は大幅に減ることにな る。小沢さんも選挙で勝つかどうかとなる。 選挙できる状態ではないが、野田首相は解散に突っ込むのであろう か疑問である。 さあ、どうなりますか? ============================== 民主8%、最低を更新=内閣支持24%、不支持55% −時事世論調査 時事通信が8〜11日実施した6月の世論調査によると、野田内 閣の支持率は前月比1.0ポイント増の24.3%、不支持率は同 0.2ポイント減の54.8%だった。支持率は2カ月連続の上昇 だが、ほぼ横ばいで依然として低水準にとどまっている。一方、民 主党の支持率は前月比0.9ポイント減の8.1%に落ち込み、 2009年の政権交代後、最低を更新した。(2012/06/15-15:04) ============================== 景気条項でも大筋合意 一体改革修正協議 2012年6月15日 東京新聞夕刊 民主、自民、公明三党は十五日午前、社会保障と税の一体改革に 関する修正協議で、野田佳彦首相が期限とした同日中の決着に向け 、最終調整を行った。税制分野では、消費税率引き上げの際の経済 成長率は「名目3%・実質2%」を目標とする景気条項を設けるこ とについて三党が大筋で合意した。しかし、公明党は、最低保障年 金導入や後期高齢者医療制度廃止など民主党主要政策の関連法案提 出に触れた閣議決定をめぐり、提出時期を削除して閣議決定をやり 直すよう求め、民主党と調整が続いている。 ============================== <小沢グループ> 「数の力」頼みに焦り 2012年06月15日02時06分:毎日新聞 税と社会保障の一体改革関連法案をめぐる民主、自民、公明3党 の修正協議が大詰めを迎える中、増税に反対する民主党の小沢一郎 元代表のグループが焦燥感を強めている。自民党が賛成に回れば、 造反しても法案の成立阻止は難しい。党内最大勢力という「数の力 」も通じず、グループ内にも動揺が広がっている。 「政権交代の主張をかなぐり捨ててでも消費増税を実現しようと している。国民の代表としてどう行動するか。そのことが問われて いる」。元代表は14日のグループ会合で約90人を前に力説し、 暗に造反をうながした。 首相は自民党との協力にかじを切り、21日の会期末までの衆院 採決に突き進む。採決を先送りさせ、9月の代表選で野田佳彦首相 の退陣を迫るグループの基本戦略は破綻しつつある。グループ幹部 は「誤算だった。自民党がここまで妥協するとは思わなかった」と 語る。グループ内でも「法案も否決できず、処分されるだけでは造 反は多くても40人」(中堅議員)という冷めた声もでている。 ============================== 民主“内戦”状態 「反増税派」結集、執行部にも亀裂 2012.6.15 08:07サンケイ 社会保障・税一体改革関連法案をめぐる修正協議が大詰めを迎え 、民主党内の抗争が激化している。倒閣も辞さない小沢一郎元代表 は14日、親小沢派でも反小沢派でもない「中間派」も巻き込んだ 多数派工作に邁進(まいしん)。採決先送りを狙う輿石東幹事長は 野田佳彦首相からの信頼を失いつつあり、今や不満分子の動きを黙 認する立場をとっている。民主党は「内戦」状態に突入した。 14日夕、都内の憲政記念館に議員約120人が集結した。「消 費大増税採決に反対する超党派国民集会」と銘打たれた集会は小沢 系が主導。「大増税阻止」と書かれたのぼりが立ち並び、「野田政 権打倒」に向けた決起集会の様相を呈した。 もっとも、小沢、鳩山両氏にとって戦況は不利だ。もし、一体改 革関連法案をめぐる修正協議が調い、自民党が衆院採決で賛成票を 投じれば、小沢系と中間派が手を握っても、成立を阻止することは 難しい。 首相側はすでに「造反リスト」を作成済みで、採決で勝算ありと 踏む。首相が強気なのはこのためだ。