円高になり、実質上、基軸通貨のような扱われ方をしているように 感じる。言い換えると、デファクト・スタンダード的な意味で円が 基軸通貨になっっている。 基軸通貨としての条件は何かを列記すると、 1.経済は安定して、経常黒字であること。 2.国内政治が安定して、民主主義国家であり、暴動などが起こり えないこと。 3.周辺諸国と戦争などの危険が無いこと。 4.景気変動を受けて、通貨価値が変動しないこと。 5.通貨供給量が多く、国際通貨としての位置があり、認知されて いること。 6.国債の安定性が高いこと。CDSが低いこと、格付けが高いこ と。 などであるが、スイスフランは通貨供給量が少なく、国際通貨とし て、認知されていないし、英国ボンドは経常赤字であり、かつ暴動 があることで、無理。中国の元は、国際通貨でなく、国際化も遅れ ている。カナダドル、豪ドルも資源国通貨で、景気の変動を極端に 受ける。 国際通貨としては、ドル、ユーロ、ボンド、円の4つであり、消去 法で、円が残って、ここに国際的な逃避が起こっている。中国は米 国債を償還して、日本国債を積極的に買っている。 徐々に日本国債は、その安定性で買われる様になる。 円が基軸通貨になることで、円高が進み、日本企業は益々、国際化 していくことになる。 日本人の覚悟が重要である。また、政治家の皆様も覚悟を持って、 政治をしてください。