1930年代に世界は逆戻りする可能性が出ている。Fより 米政府のエコノミストは、政府歳出の割合があまりに早急に低下す れば需要が減少し、成長が損われる上、景気が二番底に陥る懸念が 強まる、と指摘。関係者はこうした状況を、フーバー、フランクリ ン・ルーズベルト両大統領が30年代に採用し、大恐慌を長びかせた と批判される早過ぎる財政引き締めになぞらえて「フーバー・モー メント」と呼ぶ。 欧州や日本の財政再建で、政府の支出が削減されて世界景気が冷や される可能性であるのだ。このため、デフレが激しい日本が安全と 資金の逃避が起きて、円高になっている。日本国債も買われて、長 期金利が下がっている。円高であるために、日経平均は下がる。 30日のニューヨーク外国為替市場では、米景気の減速を受けて円 が上伸、一時、1ドル=85円台に突入した。米国は日本と同じ「 失われた10年」になりそうである。 ブラード米セントルイス地区連銀総裁はFRBのジャーナルに発表した 論文の中で、米経済が日本の「失われた10年」に「近年の歴史の中で最 も」近づいていると指摘し、「こうした結果から逃れるのは難しい。 希望は戦略とはならない」などと論じた。 米国は4〜6月期のGDPは、年率換算で前期比2.4%増になっ た。ただ、09年10〜12月期に同5.0%増、10年1〜3月 期に同3.7%増だったのと比べ、伸び率の段階的な縮小で、米景 気の減速を映し出している。 米国のフロリダ州の地銀など計7銀行が経営破綻した。これで米国 内で今年破綻した金融機関の数は計103行となり、100行の大 台を突破し、09年と比較しても約3カ月早い。 米消費者調査の信頼感指数・速報値は66.5と、前月の76.0 から低下し、11カ月ぶりの低水準となった。6月の製造業景気指 数は56.2となり、前月の59.7から低下した。低下は2カ月 連続で、6月の指数は6カ月ぶりの低水準となった。 ガイトナー米財務長官は、経済は深刻なリセッション(景気後退) から回復しており、再び後退する公算は小さいとの見方を示した。 これに対して、バーナンキFRB議長は「米経済の見通しは異例な ほど不確かなままだ」とし、先行きの不透明さを強調した。 このような状態で、2011会計年度の米国予算教書を改定したと 発表した。財政赤字は1兆4160億ドル(約123兆円)と、2 月発表の赤字額から1490億ドル悪化すると予測し、景気維持の ために財政支出を増額して、「フーバー・モーメント」にならない ようにする。 どちらにして、米国政府はまだ、財政支出の削減は行えないという 立場である。新規分野への投資を行い、雇用を生み出したと、オバ マ米大統領は、太陽エネルギーによる発電事業を進める2社に対し 、エネルギー省が約20億ドル(約1750億円)の資金供与を行 うと発表した。 また、6月の新築1戸建て住宅販売は、前月比23.6%増の年率 33万戸となり、また新興国需要で企業収益も拡大しているなどの 良い指標もある。このため、二番底に世界景気がなるということも ないようである。 しかし、雇用が厳しく、大学は卒業したものの、就職先がないとい う、新卒就職の「日本化」が米国で起きている。米労働省によると 、米国では毎年240万人が卒業しているが現在、1つの就職口に5人の 求職者がいる状況だと。 このように世界最大の米国経済の動向は、不確かになっている。中 国など新興国経済の成長で、米企業も利益を出しているのであるが 、新しい技術で市場を作らないと、その内、頭打ちになる。 第2次大戦前も、技術的な限界に直面して世界不況になり、戦争に なった。この状況と現在は良く似ている。そして、大恐慌になった のは、財政の急激な縮小であり、それを欧州などは行うことになる。 第2次大戦前夜とき経済発展していたドイツが中国になった状況に あると見ると、今後の方向が読めるような気がする。 さあ、どうなりますか?? ============================== NY円、86円台半ば=一時15年ぶり高値 【ニューヨーク時事】週末30日のニューヨーク外国為替市場で は、米景気の減速を受けて円が上伸、一時、1ドル=85円台に突 入した。85円台は当市場では1995年7月以来、約15年ぶり。 ただ、ドル売り一巡後は景況指数の改善などを眺めて円の上値は重 くなった。午後5時現在は86円40〜50銭と、前日同時刻比 35銭の円高・ドル安。(2010/07/31-07:02) ============================== 経済に「日本型デフレの危険」、FRB関係者が警告 【7月30日 AFP】米経済が「日本型」のデフレに陥る危機に直面して いる――。米連邦準備制度理事会(Federal Reserve Board、FRB) の政策決定機関である連邦公開市場委員会(FOMC、Federal Open Market Committee)のメンバーを務めるジェームズ・ブラード米セ ントルイス地区連銀総裁が29日、このような警告を発した。 ■「ゼロ金利は両刃の剣」 ブラード氏はFRBのジャーナルに発表した論文の中で、米経済が日 本の「失われた10年」に「近年の歴史の中で最も」近づいていると指摘 し、「こうした結果から逃れるのは難しい。希望は戦略とはならない 」などと論じた。 また、企業活動が圧迫されたり経済成長の低迷に拍車がかかるな ど何らかのネガティブな外的ショックがあれば、物価の下落が加速 するとして、FRBは危機対応策の再開を検討すべきだと忠告した。 ============================== 米GDP、2.4%増 伸び縮小、減速懸念 4〜6月期 2010年7月31日1時13分 【ワシントン=尾形聡彦】米商務省が30日発表した2010年 4〜6月期の実質国内総生産(GDP、速報値)は、年率換算で前 期比2.4%増となり、4期連続のプラス成長になった。ただ、 09年10〜12月期に同5.0%増、10年1〜3月期に同3.7 %増(いずれも改定値)だったのと比べ、伸び率の段階的な縮小は 顕著で、米景気の減速を映し出している。 4〜6月期のGDPがプラス成長になったのは、米GDPの7割 を占める個人消費が前期比1.6%増だったことが大きい。しかし 、1〜3月期(1.9%増)よりも減速し、従来は世界経済の牽引 (けんいん)役だった米消費の伸び悩みが目立っている。 ============================== 6月米新築住宅販売、前月比で80年5月以来の増加率 2010年 07月 27日 01:27 JST [ワシントン 26日 ロイター] 米商務省が26日発表した 6月の新築1戸建て住宅販売は、前月比23.6%増の年率33万 戸となり、市場予想の32万戸を上回った。5月の36.7%減か ら増加に転じ、前月比での増加率としては1980年5月以来の大 きさとなった。 5月の販売は年率26万7000戸に下方修正された。6月は増 加に転じたものの、販売ペースは1963年の統計開始以降2番目 の低水準にとどまった。 ============================== 景気は緩やかに回復、二番底は予想せず=ガイトナー米財務長官 2010年 07月 26日 09:40 [ワシントン 25日 ロイター] ガイトナー米財務長官は 25日、経済は深刻なリセッション(景気後退)から回復しており 、再び後退する公算は小さいとの見方を示した。 ガイトナー長官はNBCの番組「ミート・ザ・プレス」でのイン タビューで「経済は再び改善しつつある」と述べ、質問に対する回 答で「景気の二番底」は予想していないと発言。 「景気は今後1、2年で緩やかに回復する可能性が最も高い。雇 用成長が戻り、投資が拡大するだろう。ただ、道のりは依然として 長い」との見方を示した。 ============================== 米国:銀行破綻、100行突破 昨年よりも3カ月早く 【ワシントン斉藤信宏】米連邦預金保険公社(FDIC)は23 日、フロリダ州の地銀など計7銀行が経営破綻(はたん)したと発 表した。これで米国内で今年破綻した金融機関の数は計103行と なり、100行の大台を突破した。08年秋の金融危機の影響で米 国景気に急ブレーキがかかった09年と比較しても約3カ月早いペ ースで、地方の中小金融機関を中心に、米国の金融機関の苦境が続 いていることを改めて浮き彫りにした。 ============================== 米財政赤字、11年度も削減困難 景気回復遅れ歳入減 2010年7月24日21時37分 米政府は23日、2011会計年度(10年10月〜11年9月 )の予算教書を改定したと発表した。財政赤字は1兆4160億ド ル(約123兆円)と、2月発表の赤字額から1490億ドル悪化 すると予測。景気回復の遅れで歳入が減少するためで、オバマ大統 領が11年度から取り組むとしている財政再建は困難な情勢だ。 ============================== 「日本化」する新卒の米国就職事情―雇用回復がない息苦しさ 大学は卒業したものの、就職先がない―という、新卒就職の「日 本化」が米国で起きている。 「かわいそうに。大卒でも就職できなくて、米国は日本みたいに なってきているんです。来年以降もどうなることか」 先日、ハーバード大を訪れた際、大学関係者がこう話してくれた。 伝統ある建物に緑の芝生の風雅なキャンパスに集う学生を見ながら だ。就職難は、名門ハーバード大の卒業生をも容赦なく襲っている。 米労働省によると、米国では毎年240万人が卒業しているが現在、 1つの就職口に5人の求職者がいる状況。しかも、米国の私大の学費 は高いため、65%の学生が学生ローンを支払いながら社会人となり 、その半数が2万ドル以上の借金を抱えている。 日本ではあまりよく知られていないが、学生ローンについて、オ バマ大統領は今年3月、大胆な法律に署名している。学生ローンの提 供元を、民間銀行から教育省、つまり政府に移す道筋をつけるもの で、これによって、学生ローンのために政府が民間銀行に供出して きた680億ドルもの資金が廃止される。また、学生は低金利で直接教 育省からローンを提供されることになる。 ============================== 「米経済見通し、異例なほど不確か」 FRB議長が証言 2010年7月22日11時40分 米連邦準備制度理事会(FRB)のバーナンキ議長は21日、米 上院銀行委員会で証言した。議長は「米経済の見通しは異例なほど 不確かなままだ」とし、先行きの不透明さを強調。経済成長が緩や かに進んでいるとの見方を示す一方で、必要があれば追加的な景気 刺激策を打ち出す用意があると改めて説明した。 議長は21日、「経済成長と失業の状況についての見通しの不確 実性は、通常よりも大きくなっている」と指摘した。欧州の財政危 機を背景に、米国経済の先行きが見通しにくくなっていることに懸 念を示した形だ。 ============================== 7月米ミシガン大消費者信頼感指数速報値、11カ月ぶり低水準 2010年 07月 17日 01:07 JST [ニューヨーク 16日 ロイター] ロイター/ミシガン大学 の調査した米消費者調査の信頼感指数・速報値は66.5と、前月 の76.0から低下し、11カ月ぶりの低水準となった。 ロイターがまとめたエコノミスト予想は74.5だった。 前月はほぼ2年半ぶりの高水準をつけていた。 調査ディレクターのリチャード・カーティン氏は声明で「所得・ 雇用をめぐる見通しは著しく弱く、消費者は消費に対し一段と慎重 になっている」と指摘。「さらに、消費者は経済状況が再び悪化し ていると報告し、今後1年で新たな問題が発生する公算が大きいと 予想している」と述べた。 ============================== 長期金利急落1.1%割る 米経済不安で今年最大の下げ 2010年7月15日20時33分 米連邦準備制度理事会(FRB)による米経済見通しの下方修正 を受け、15日の東京金融市場では急激な債券高となり、円高、株 安も同時進行した。 債券市場では国債を買う動きが強まり、長期金利が急低下した。 代表的な指標である新発10年物国債の流通利回りの終値は、前日 比0.055%幅低い1.080%。終値では2日以来の1.1% 台割れで、下げ幅は今年最大だ。 「参院選の民主党敗北で日本の財政再建が遠のく」との見方を材 料にした国債売りはいったん後退し、安全資産とされる国債に資金 を移す動きが再び強まってきた。 ============================== 太陽発電2社に20億ドル オバマ米大統領が発表 【ワシントン共同】オバマ米大統領は3日、週末恒例の国民向け ビデオ演説で、太陽エネルギーによる発電事業を進める2社に対し 、エネルギー省が約20億ドル(約1750億円)の資金供与を行 うと発表した。 金融危機を受けて成立した景気対策法に基づく措置。2社のうち 、1社は世界最大級の太陽発電プラントをアリゾナ州に建設する計 画で、もう1社はコロラドとインディアナ州に計二つの関連プラン トを建設中。 オバマ米政権はクリーンエネルギーや関連インフラへの投資を拡 大し、新たな需要と雇用を創出しようとしている。米政府関係者に よると、こうした計画の一環として、次世代送電網「スマートグリ ッド」の規格づくりや技術開発を推進する国際組織の発足を目指し ている。 2010/07/03 23:40共同通信 ============================== 6月の米ISM製造業景気指数は低下、半年ぶり低水準 2010年 07月 2日 05:39 JST [ワシントン/ニューヨーク 1日 ロイター] 米供給管理協 会(ISM)が1日発表した6月の製造業景気指数は56.2とな り、前月の59.7から低下した。低下は2カ月連続で、6月の指 数は6カ月ぶりの低水準となった。 ただ、景気を見極めるうえでの分岐点となる50は、11カ月連 続で上回っている。 ロイターがまとめたエコノミスト72人の予想中央値は59.0 だった。 雇用指数は57.8と、前月の59.8から悪化。新規受注指数 は58.5と、前月の65.7から低下した。 ============================== 「フーバー・モーメント」再現を懸念する米国 2010年 6月 22日 18:45 JST WSJ 米高官らは「フーバー・モーメント」の再現を懸念している。1930 年代のフーバー政権時にように、ぜい弱な世界経済が再びリセッシ ョンに落ち込む可能性を懸念するオバマ大統領は、各国首脳に対し 、成長を持続する手段として、一定レベルの財政支出を維持するよ う促す意向だ。しかし世界の政治家は現在、財政引き締めに舵を切 ろうとしている。 オバマ大統領のエコノミストは、政府歳出の割合があまりに早急に 低下すれば需要が減少し、成長が損われる上、景気が二番底に陥る 懸念が強まる、と指摘。関係者はこうした状況を、フーバー、フラ ンクリン・ルーズベルト両大統領が30年代に採用し、大恐慌を長び かせたと批判される早過ぎる財政引き締めになぞらえて「フーバー ・モーメント」と呼ぶ。