鈴木大拙の「日本的霊性」を読んだ後の妄想。 Fより 鈴木大拙は、日本的な信仰心、中核的な思想がどう作られてきたか をこの本で論じている。その形成は、法然・親鸞の浄土真宗と禅が 大きく影響してきたという。 親鸞の自分を捨てて、阿弥陀仏に縋ることだけの他力本願を確立し、 殺生をして生きる一般人の方が救われるという「悪人正機」を提唱 している。この思想は神道の「かんながら」と同一である様に感じ た。 その思想全体が、江戸時代に宗教を脱して石門神学になり、思想化 して庶民の中に浸透している。特に武道・華道・スポースなどには この考え方が中に入っている。 そして、現在、仏教信者数が激減しているようだ。しかし、日本人 が犯す殺人事件の件数は戦後最低になり、日本での殺人事件でも外 国人が犯罪を犯す割合が増えている。そして、殺人事件が珍しいの で全国放送している。このため、増加したような感じを受けるがそ うではない。また、刑法事件全般も大幅に減っているようだ。 仏教衰退と同時に日本人が覚醒し始めたように見える。特に若い人 たちは、苦難の中で慎ましやかな生活を当たり前として受け入れて いるというより、それの方がカッコイイとしている。 ここに、日本人が「かんながら」自然の中での生活に戻ってきたよ うに感じる。とうとう、日本の若い人たちは日本精神をもって世界 に出て行く準備が整ったように見える。 後は、この自然との融合したエネルギー生産や農業技術を日本国内 で磨き、この技術を若い人たちに教えることである。 期待しようではないか??