- 前泊した休暇村から歩き出した。前日より少し暑かった。国道までは裏道の近道を通った。西吾野駅手前の西吾野橋で一休みした。
- 西吾野橋からシバハラ坂入口までは車道を歩いた。シバハラ坂入口で休んでいると「どちらへ行かれるんですか?」と駅の方から歩いてきた地元の男性に聞かれた。「高山不動」と答えると、こっちだと指さされた。
- 山道は植林帯の中の緩い登り坂だった。ツクツクボウシが鳴いていた。ところどころにコナラが生えていて、どんぐりの付いた枝があちこちに落ちていた。時々電車の走っていく音が聞こえた。
- 石地蔵からもコナラのどんぐりが落ちていた。小鳥が鳴いていた。後ろから登山者の話し声が聞こえて来た。追いつかれるかと思ったが、追いつかれないうちに坂が下りになり高山不動の境内に着いた。大きなイチョウの木が有った。目の前には本堂に向かう急な登り階段が有った。話し声の人達は大イチョウには寄らないらしく、脇の道を通って直接本堂に向かっていた。一休みして話し声が聞こえなくなった頃に、急な階段を登って本堂へ行った。
- 本堂お参り後、裏手から再び山道に入った。雑木林だった。少し登ったところには「丸山」の標識が有った。この付近は草地になっていて雰囲気が良かった。足早に若い男性登山者が抜いていった。
- 道はやがてツツジの灌木帯の登りになった。ヤマブドウのようなセイヨウゴボウの実が生っていた。ゆっくり登って行くと、この日の最高地点、関八州見晴台に着いた。話し声の主の3人組があずまやのベンチで休んでいた。抜いていった若者は見晴らしの良い方のベンチで休んでいた。あずまやのベンチの端に座らせてもらった。やがて若者が下山したので、入れ違いに見晴らしの良い方のベンチに移動して休んだ。風が涼しかった。秋の虫が鳴いていた。周囲の山々は、あいにくと雲でかすんでいて良い展望は得られなかった。
- 下山は登りとは反対側の黒山三滝に向かった。すぐに植林になった。男女二人組の登山者とすれ違った。小さな峠を過ぎて進むと林道に出た。林道の先が花立松ノ峠だった。丸太に腰掛けて休んだ。サンダル履きのトレイルランナーが関八州見晴台へと登って行った。
- 展望の開けた斜面の道から沢沿いの道へと下っていった。日照水で再び林道に出た。軽自動車が止まっていて、運転手が水場の水を利用して車を洗っていた。休んでいる間に、途中ですれ違った男女二人組が下山していった。
- 林道を少し下り、近道の山道を通ると、すぐに黒山三滝に着いた。高さ10m以上有る滝は立派だった。観光客も10人ほどいた。三つの滝を巡る遊歩道の途中にあずまやが有ったので座って休んだ。テープルの下を覗くとアリジゴクの巣がたくさん有った。同行者はアリジゴクの巣を初めて見るとのことだった。蟻を捕まえるところを見せてあげようと思って周囲を探した。あいにく蟻は一匹もいなかった。
- 天狗滝を最後に見てから車道に出た。車道を15分程下ると黒山バス停に着いた。バスの待ち時間が1時間近くあった。バス停のベンチは一本の丸太を縦に半分に切って作ったもので座り心地が良かった。ベンチにゆったりと座ってくつろぎながらバスを待った。