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テネシー・ウイリアムズには珍しいライトコメディが原作となっているようであり、その事実だけでも見る価値があります。ジェーン・フォンダとジム・ハットンが演ずる若夫婦が、新婚早々喧嘩に明け暮れ始めますが、成行きで旦那の戦友(アンソニー・フランシオサ)の家を訪ねたところ、そこでも彼と奥さん(ロイス・ネトルトン)の関係が冷え切っているのです。そのような単純なストーリーが、いつものテネシー・ウイリアムズ調ではなく、むしろニール・サイモン調の味付けにより面白可笑しく繰り広げられ、その点が他のテネシー・ウイリアムズ原作の作品とは一味も二味も違う雰囲気を醸し出し、新鮮に見えます。監督のジョージ・ロイ・ヒルにしても主演のジェーン・フォンダにしても、かなり初期の頃の作品であり(前者に関しては監督デビュー作であると思われます)、両者とも当作品の後第一線に勇躍躍り出ることになるので、かなり予兆的な作品であったとも言えるでしょう。それにしても後年の女傑ジェーン・フォンダにこんな可愛らしい時期があったとは!、などと言うと彼女のファンに張り倒されますね、きっと。それから、ロイス・ネトルトンがしきりに自分はhomely(不美人)だと言って気にしていますが、そんなことはないのでは?