勿論、彼女は40年代から50年代にかけて活躍した女優さんではあれ、60年代に入ってもしばしば映画に顔を見せています。最初は「The Sweater Girl」と称され、要するに野郎どものお目々の保養として扱われていたようですが、やがて他の同類項の女優さんとは違うことの証明に成功したようです。「青春物語」(1957)ではオスカーにもノミネートされており、50年代後半からは、下手をするとビッグスクリーンで見る昼メロソープオペラになりそうなこの手のメロドラマを得意とするようになったようです。ダグラス・サークの最後の作品「悲しみは空の彼方に」(1959)にも出演し、50年代最大のメロドラマ監督の作品にもしっかりと顔を出していました。50年代後半あたりからメロドラマへの出演が多くなったという点では、ほぼ同世代のスーザン・ヘイワードなども同様であり、それは一つの傾向であったのかもしれません。けれども、ラナ・ターナーが有名なのは、私生活面でのごたごたというゴシップ的な側面があったことも否定できないところではないでしょうか。8度くらい結婚離婚を繰り返しているのはさておき、実の娘が彼女(ラナ・ターナー)のボーイフレンドを刺殺したのはかなり有名な話で、映画の題材にもなっています。「青春物語」、「悲しみは空の彼方に」、「黒い肖像」(1960)、「母の旅路」(1966)など家庭内のいざこざがテーマである作品に多く出演するようになるのは、必ずしも偶然ではないのではないかとすら疑いたくなるほどです。いずれにしても、デボラ・カー、リタ・ヘイワース、スーザン・ヘイワード、ジョーン・フォンテーンなどとともに、彼女がこの年代を代表する女優さんであったことに異議を唱える人はあまりいないことでしょう。 |
|
1946
|
郵便配達は二度ベルを鳴らす
|
1957
|
青春物語
|
1947
|
大地は怒る
|
1959
|
悲しみは空の彼方に
|
1948
|
帰郷
|
1960
|
黒い肖像
|
1948
|
三銃士
|
1961
|
By Love Possessed
|
1952
|
メリイ・ウイドウ
|
1961
|
Bachelor in Paradise
|
1952
|
悪人と美女
|
1962
|
浮気の計算書
|
1954
|
叛逆者
|
1965
|
アカプルコの出来事
|
1955
|
男の魂
|
1966
|
母の旅路
|
|
|