英語表記(Gloria Grahame)のローマ字読みに近い「グロリア・グラハム」と記されている場合も少なからずあるようですが、Googleで検索すると「グロリア・グレアム」とされるケースの方が多いようなのでそちらを取りました。有名なイギリスの作家Graham
Greenは、「グレアム・グリーン」なので、普通そのように発音するのでしょうか? さて、グロリア・グレアムは、個人的には、どこかヌボーとしていかにも鈍そうな印象を受けざるを得ない女優さんです。フィルムノワール系の作品にもそこそこ出演しているのは、そのような一種ミステリアスなイメージを活かすためであったのかもしれません。「地上最大のショー」(1952)では象娘を演じていました。象娘と言っても、象のような娘という意味ではなく(それではあまりにも可愛そうです)、サーカス象を操る娘のことで、象に顔を踏ませるパフォーマンスは、あれは本人でしょうか?
だとすれば、見上げた根性です。普段は全体的に鈍重で重たい雰囲気があるとはいえ、「オクラホマ!」では、ノーと言えない女の子(と呼べる年齢では既にありませんでしたが)を演じ、いつもと違う少し間のヌケた軽いイメージが似合っていました。歌が苦手なので、ミュージカルの「オクラホマ!」には出演したくなかったらしく、確かに歌うシーンでの彼女の体の動きには、これ以上ないほどのぎこちなさが見られます。また、「悪人と美女」(1952)では見事にアカデミー助演女優賞に輝いています。以下のフィルモグラフィーには挙げていませんが、70年代以後も、いくつか映画への出演実績があります。但し、どれも日本劇場未公開のB級以下作品です。5年ほど、「理由なき反抗」(1955)の監督ニコラス・レイの嫁さんであったことがあります。 |
|
1946 |
素晴らしき哉、人生! |
1953 |
綱渡りの男 |
1947 |
下町天国 |
1953 |
復讐は俺に任せろ |
1947 |
十字砲火 |
1955 |
善人は若死する |
1949 |
渓谷の銃声 |
1955 |
見知らぬ人でなく |
1950 |
孤独な場所で |
1955 |
蜘蛛の巣 |
1952 |
地上最大のショー |
1955 |
オクラホマ! |
1952 |
突然の恐怖 |
1956 |
The Man Who Never Was |
1952 |
悪人と美女 |
1959 |
拳銃の報酬 |
1953 |
摩天楼の影 |
1966 |
烙印の狼 |
|
|