We Support 『The Big Hit』


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1.『The Big Hit』とは?

『The Big Hit』とは、『新ポリス・ストーリー』のカーク・ウォンが監督し、『男達の挽歌』、『フェイス/オフ』の監督であるジョン・ウーがプロデュースした傑作ノー天気アクション映画の事である。主演は『ブギー・ナイツ』のマーク・ウォルバーグ、共演は『ラ・バンバ』、『戦火の勇気』(『必殺処刑コップ』も)のルー・ダイアモンド・フィリップス、モデル出身でこれが映画デビューとなるチャイナ・チャウ。


2.『The Big Hit』ストーリー

メルビン(マーク・ウォルバーグ)は組織に属する凄腕ヒットマンであるが、実生活ではユダヤ教の婚約者パム(クリスティナ・アップルゲイト)とスタイル抜群ながらメルビンを金のなる木としか考えていない黒人女性のシャンテル(リーラ・ロショーン)二人に挟まれて、さらに2週間延滞中のビデオ『キング・コング2』を返せとのしつこい電話がかかってきているのだがビデオは無くしてしまっていたため、胃の痛い毎日を過ごしている。

ある日、メルビンは仕事仲間のシスコ(ルー・ダイアモンド・フィリップス)に組織に秘密で誘拐を行わないかと誘われる。もちろん組織では個人のビジネスは御法度だ。しかし、結局メルビンは仕事に参加し、日本人富豪のニシ・ジロウ(サブ・シモノ)の娘ケイコ(チャイナ・チャウ)を誘拐する事に成功する。面倒を嫌うシスコはメルビンにケイコを預けてニシに脅迫電話をかけるのだった。

しかしニシは自分主演の大作映画『黄金のしぶき』を作成し、興行的に大失敗して破産したばかりだった上に、ニシはメルビンやシスコのボスであるパリス(エイブリィ・ブルックス)の親友であった。おまけにパリスはケイコの名付け親でもあったのだ。もちろんパリスは激怒し、組織を総動員して誘拐犯を追う事を決定する。パリスに呼び出されてニシとパリスの関係を知ったシスコは、メルビンに全ての責任を押し付ける事を画策し、他のヒットマンを連れてメルビン宅に向かった。

その頃メルビンは、パムの両親にユダヤ教徒でない事から結婚を反対され、パムの留守中にケイコと急接近をしていた。メルビン宅に迫るシスコとヒットマン達、帰宅するパムとその両親、急接近をするメルビンとケイコ、死体を咥えて走り回る犬。様々な人の思いを乗せて事態は急展開するのであった。


3.『The Big Hit』の面白さ

突然始まった『The Big Hit』応援ページであるが、『The Big Hit』はどこが面白くて、俺はこの映画のどこにこれほどまでにハマったのであろうか。

この映画には訴えるモノが何も無い。メッセージとして伝えたいモノが何も無いのだ。しかし、だからこそ最近の何にでもメッセージを込めて説教臭くなった映画に食傷していた俺のハートをがっちりとつかんだのだ。『The Big Hit』は映画を面白くするために、全てを費やしている映画だ。映画のメッセージ性を強くしようとして、何かを犠牲にするような事は一切無い。

確かに死体は山ほど出てくるし、人も殺しまくる。ゲロも吐くし、オナニー話も大量に出てくる。だからお偉い批評家連中の評価は最低だと聞く。だがそれがどうしったって言うのか?そんなもんボンクラ中学生の日常会話で出てくるような話題ばかりじゃないか。こういう映画を観ると人の命を軽視するような人間になってしまうってのはよく聞く話だが、俺に言わせりゃ人を殺す奴は『フォレスト・ガンプ』を観たって『東京物語』を観たって人を殺すんだ。とにかく、この映画の面白さが解らないような批評家なんてケツを蹴っ飛ばしてやれ!

話が脱線してしまった。『The Big Hit』には他にもオタク心をくすぐる様々な仕掛けが張り巡らされている。これは脚本のベン・ラムゼイのお陰なのかどうかは知らないが盛りだくさんなのだ(詳しくはキーワードの章を参照)。物語もアクションに次ぐアクションでストーリーの矛盾している部分を意識せずに楽しめるし、ビジュアル的にもカッコイイ服や車や銃が満載なのである。

とにかくこの映画の素晴らしい所は観客に対するサービス精神の超過な所であろう。観終った後に満腹ではあるが胃がもたれたりしていない、爽快な満腹感と言ったら解るだろうか?とにかく『面白い映画』に飢えている方には最高の映画なのではないだろうか。


4.『The Big Hit』を観る上で注意しなければならないキーワード

●ブルース・リー:オープニングのトレーニングシーンでメルビン等は木人を使ってトレーニングをしている。木人とはブルース・リーが最初に学んだ武術である詠春拳のトレーニング方。ジャッキー・チェンも『レッド・ブロンクス』で披露していた。『少林寺木人拳』のアレではない。それからラストのメルビンとシスコの死闘では、ブルース・リーが最も得意としていた掃腿を乱発している。

●マーロックス:婚約者と恋人の板挟み、婚約者との宗教の違い、レンタルビデオ屋からのビデオ返却要求、そしていつもシスコにイイように使われているストレスから、メルビンはいつもマーロックス(胃薬)を飲んでいる。しかも500mlボトルで。

●トロマ:アメリカの最強ボンクラ映画会社。最後の戦いの舞台となるビデオショップでは『トロマ・フェア』を開催中だった。だから店の所々に『トロメオとジュリエット』や『悪魔の毒々モンスター2』のポスターが張ってあり、天井には『カブキマン』の超大型ポスターが吊るされていた。ちなみにメルビンという名前は『悪魔の毒々モンスター』の主人公の名前。

●ブレイク・ダンス:オープニングの銃撃戦の時にメルビンは意味も無くブレイク・ダンスをしながら銃を乱射する。

●制服:ケイコさんは終始学校の制服姿(ミニスカ)。ジャパニーズ・アニメの影響か?

●キング・コング2:実は製作者サイドとしてはこの映画製作にあたって、劇中メルビンが好きな映画としてサイテー映画を登場させたかった。そこでスタッフは数本のサイテー映画をピックアップし、各映画会社に劇中使用許可の問い合わせを行った。その中でOKが出された唯一のサイテー映画が『キング・コング2』だったのだ。他の映画は何だったんだろう。


●マッド・マックス2:シスコ等がメルビン宅を襲撃した際に、メルビンは『マッド・マックス』でメル・ギブソンが使用していた水平2連ショットガンで応戦している。

●逆探知器返し:ニシさんの会社が作っている逆探知を妨害するための機械を妨害するための機械。要するに逆探知器バスター・バスター。

●いや〜、危なかった:この映画でよくあるシーン。『ラスト・ボーイスカウト』に通じるモノがある。しかもそれを一つ一つ再現映像で見せてくれるのが素晴らしい。

●AUG:オーストリア製の傑作アサルトライフル。銃の後方にマガジンを持つため、サブ・マシンガンなみのコンパクトさながらライフルの性能を持つ。メルビンの武器庫に登場。他にもアホらしい武器が満載だったが、空とぶギロチンはなかった。残念。


●B-BOY:シスコのツレのガンプ(ロビン・ダン)。喋っている時の手の動きが100点満点。

●オナニー:メルビンの相棒の一人であるクランチはオナニー信奉者。組織に追われて逃亡する時も売店でオナニー用ローションを購入していた(しかもnot アロエ入り)。ちなみに最後の戦いの舞台となるビデオショップの優良AVレンタル会員として表彰され写真を飾られたりしている。



5.『The Big Hit』キャスト

マーク・ウォルバーグ(メルビン)

ルー・ダイアモンド・フィリップス(シスコ)

チャイナ・チャウ(ケイコ・ニシ)

ボキーム・ウッドバイン(クランチ)

アントニオ・サバト・ジュニア(ビンス)

クリスティーナ・アップルゲト(パム)

カーク・ウォン(監督)


6.『The Big Hit』ギャラリー

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