第三回SL写真展
(D51三重連特集)
今回は、伯備線を走っていたD51型蒸気機関車の「三重連」(前部に機関車を3台連結したもの)を特集しました。昭和45年から47年にかけて撮影したものです。
三重連の運転区間は、足立駅から新見駅までの約12キロ。この間、上り坂は布原信号場からトンネルまでの約300メートルだけ。布原信号場にいったん停車した三重連は、9時17分に発車。すざましい煙を吐きながら驀進していた。
また、布原は箱庭のように美しいところである。山の中腹には国道が通っていて、そこから下を走る汽車を見ていると、まるでおもちゃのように可愛らしかった。ここから撮った写真は航空写真のようになる。
当時、布原は「D51三重連」の名所として全国に知れ渡り、休日ともなるとたいへんな数のSLファンが殺到していた。布原信号場の記録によると、お召し列車が運転された昭和46年4月21日が600人、さらに、同年10月3日が1,200人、10月10日が1,300人と大変な熱狂ぶり。まさにSLブームは最高潮であった。
これほど有名になった三重連も、昭和47年3月15日の山陽新幹線開業の日、その勇姿を消した。
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