サザエのナメロウ -2021.03.11Up
以下の記事は、2013-04-29に記載したものですが、
それを転載・追記したものである。−2021.03.12
最近、友人のMさんが貝のナメロウを作った。
これは、市場では「すだれ貝」として売られている「アケガイ」(標準和名)である。
市場では時々見かけるが、いつもある訳ではない。
実は、本当のスダレガイは、これとは違う貝で、私自身は市場で一度だけ見かけて買ったことがある。
このアケガイと一緒になって売られていたが、私は初めてのスダレガイに興奮して、
スダレガイだけピックアップして、少しだけアケガイも含めて購入した。
本物のスダレガイの紹介はまた後ほどとしたいと思うが、
今回は、サザエのナメロウの話である。
このアケガイは、瀬戸内海で潮干狩りをすると採れることがあるが、岡山では「ヒメガイ」とよんでいた。
これまで私は、焼アケガイや酒蒸し、お刺身等にして食べていたのだが、
実は火加減が難しくて、火を入れすぎると固くなるのだ。
Mさんが、ナメロウにして食べていた。
なるほど〜っと思った!
ナメロウは、アジやトビウオ等で良く行われるが、
貝類でのナメロウはほとんど聞いたことが無い。
ヤツシロガイという見た目は素敵な貝があるが、これは正直言って美味しくない。
このヤツシロガイをどう食べると良いかというのは課題であるが、
有効な方法がナメロウであり、現状ではナメロウに優る食べ方はみあたらない。
アケガイのナメロウがとても美味しかったという話を聞いた時、
私の手元には、沖縄からきた「島サザエ」つまり「チョウセンサザエ」があった。
関東では滅多に手に入らない貝である。
サザエの食べ方というば、お刺身か壷焼き、この辺りが定番だ。
あと、茹でたサザエの身をスライスして、サザエの肝を使ったソースで食べるというのもある。
何か他にないかなぁ〜と思っていたときに、
アケガイのナメロウが美味しかったと聞いたのである。
それで、
サザエのナメロウを作ってみようと思ったのだが、
チョウセンサザエは蓋がもの凄くしっかり閉まっていて、
この時は手が出せなかった。。。
それ以来、ずっとサザエが気になって仕方がなかったのだ。
その後、友人と一杯やった時に、中くらいのサザエを6個買ってきて、
2つ刺身に、4つ壷焼きにして食べたが、これがとても美味しかった!!
これで火が付いてしまいましたね(^^)/
翌週、またサザエを6個買ってきて、
取り合えず2個、ナメロウにしてみました。
サザエの身を取り出して、肝はグルグルの先っぽのところを使います。
肝の中程に渦巻きみたいにグルグルした模様のところがあるので、
それを削ぎ取るようにして先端部分を使うと良いです。
お刺身で食べる時もここを食べましょう!
身のヒラヒラしたところ(ふんどしというらしい)が凄く苦いので、そこは除いて使いません。
肝も、身に近い付け根の辺りは砂を噛んでいることがあるので、
使わない方が無難ですが、
慣れてる方なら、腸管沿いに包丁を入れて、流水で砂を洗い流すと良いです。
そうすれば無駄なく使えるので、是非慣れて欲しいです。
これらに10〜15%の味噌を加えて包丁で叩きます。
身の硬いところは、別に小さく切ってあとで混ぜたほうが簡単です。
醤油もちょびっとだけ加え、良く叩いてから皿に盛って、
冷蔵庫で少々寝かせて完成です。
一部だけ別に取っておいて、
ワカメの微塵切りを加えて叩いたのが奥の皿です。
サザエの肝には、海藻を消化する酵素が含まれているので、
ワカメを加えてナメロウにしておくと、
ワカメが溶けてきて、ワカメ風味の優しい味わいになります。
サザエの磯臭い苦味の利いた粗の味わいを楽しむなら、味噌だけのナメロウを、
もっと優しい味わいの方が良いなら、ワカメ入りのナメロウも如何でしょう〜
さて、お味は?!
絶品です!
これはヤヴァイです。
悶絶しそうです!
貝好き、サザエ好きにはたまりませんね〜
翌日、
残り4個もナメロウになりました。
今回は、身の硬いところはやや大きめにして混ぜ込みました。
1.身と肝、4個分。
2.味噌を加えて叩きます。
3.良く叩いて、身の硬いところを加えて叩き混ぜます。
4.器に盛ってできあがり。
サザエのナメロウ!
相当にヤヴァイです。
ワカメ入りは、焼いて食べても良いでしょう。
サンガ焼きですね。
こちらもお勧めです!!
貝のナメロウ、今後いろいろやってみます(^^)/
以上、
2013年の記事であるが、その後、サザエのナメロウは我が家の定番になったのである。
サザエを入手すると、サザエのナメロウは必ず作ると言っても良い。
先ずは、肝ナメロウにして、そこへ身のスライスを混ぜ込むのである。
もちろん肝も身も全て生である。
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