今年は2008年だから、ふと思うと、「ゆうこんのホームページ」ができて10年目ということになる。「ゆうこんのホームページ」は1998年12月に開設したので、年末には10周年だ。当時はすでにインターネットの時代にはなっていたが、まだまだ一般に広く普及しているとはいい難い状況だった。職場でメールが使えるようになったのが、その１，２年前ぐらいだったように記憶している。まだテスト中という時に管理部署にお願いしていち早く使えるようにしてもらったのだが、使ってみるとなんと便利なことか！

　昔からコンピューターに興味があったので、ホームページというものにもとっても興味を抱いた。家庭でもプロバイダーと契約すればインターネットに接続できるとのことで、当時いろいろ調べた結果、あさひネットを選択した。ホームページ作成では、CGIが基本的に使えないというデメリットがあったが、最初から高度なことはできないのでまあ良いだろう・・と思ったのだった。ボクは職場にメールアドレスがあったので、家庭ではカミサン（ゆうこん）が契約して、インターネット接続環境を入手した。今では、この便利なインターネットがないなんて考えられないが、たかがここ10年のことなのである。

　当時は電話線でピーゴロゴロ…と繋がる低速回線だ。それでも十分に楽しかった。ネットサーフィンなんて言葉もあったように、いろいろなホームページを訪ね歩くのもとっても面白かった。当時を振り返って特に思い出すのは、「泡の国から」というHPだ。「なおさん」という女性が作っていたHPだが、今のブログ感覚のように、かなりの頻度で更新されていて、その文章は軽快で面白くて素晴らしいものだった。「お気に入り」という意味では、ボクの第一号だったかもしれない。実際、かなりの人気サイトだったようだ。なおさんの参加するオフ会の様子などもあって、そのメンバーに「うだ看」さんという方がいたことや、『いい人！』という要は飲み代のスポンサーを意味する独特？の表現があったことなど、よく記憶している。なおさんは、その後結婚されて、そして離婚されてなどなどの展開があって、とっても応援してあげたくなったものだった。いつの頃かHPは閉鎖されてしまって、今では様子をうかがい知る事はできないのだが、今でも時々思い出すことがあって、幸せに暮らしていればいいなぁ〜と思ったりする。ボクが勝手にHPを見ていただけで、何も接点はなかったけど、こうした感情が芽生えるのは不思議な現象でもあるなぁ〜とつくづくしたりもする。

　さて当時、とにかく何でも良いからホームページを立ち上げようと、たまたま手に入れたウェブエディターでHPを作ってアップしたのが1998年12月だった。アクセスカウンターも設置したが、ページをアップした際に、ボクが自分で確認した分しかカウンターが上がらない。誰もうちのHPの存在を知らないのだからあたりまえだ。自分以外は全然カウントされないのはさすがに寂しい。ある程度はHPの体裁ができてきた頃にいくつかの検索エンジンへ登録をした。また、一部の知人に教えたこともあった。。。すると、どこの誰かは知らないが、ポツポツとカウントが上がるようになってくる。まさに、ポツポツだけど・・・これがなかなか嬉しいのだ。。。今カウンターは「38000」を超えた。当時からすれば脅威の数字である。このうち自分でアクセスしたのはどのくらいかなぁ〜と思うことがある。平均して一日一回アクセスしたとして、今まで3600ぐらいだろうか・・。仮にその倍アクセスしていたとしても、３万回は他人様のアクセスである。アクセスカウントが上がるようになってくると、今度は逆に、どこの誰がどんな思いで見ているのか全然わからないというのも怖いなぁ〜と少々不安に思うこともあったりする。

　そんな中で、メールでも掲示板でも一定のレスポンスをもらうと嬉しいものだ。そして、インターネットによる明らかに新しいコミュニケーション（またはその形態）が始まったことを実感する。パズルは昔から好きだったので、これはと思ったパズルなど紹介していたら、お声がかかってパズル本の出版にかかわった。本が出来上がって発売されるまで、ボクは関係者と一度も会っていないのだ（発売後に会いました）！そして、それが更に海外のパズル家と知り合うことに繋がり、その後に国内のパズル家の方々と接することになる。また、韓国の歌手、オ・ヒョンランさんの音楽を知って、素晴らしいよ〜っとHPに紹介していたら、その関係でネット友人ができ、そしてなんと昨年は奇跡が起こってオ・ヒョンランさんにお会いする機会にも恵まれた。

　もともと作文は大嫌いだったし、日記を書くのも大の苦手だし、文章を書くのもめんどくさくて仕方がなかったボクだが、何故かHPの作成ではマメだった。。。ワープロの世界になって、修正・訂正が容易で自在なのが大きな要因かもしれない。もともと写真を撮るのは好きだったので、デジカメを使えるようになったことも大きかった。とにかく、いろいろと書いてアップロードしていたら、いつの間にやらかなりの分量になっていた。10年の積み重ねとは大したものだ。地道な努力を継続するのは大の苦手だが、まさに「塵も積もれば山となる」を実感した思いだ。以前に書いたものを読み返すと当時の記憶がいろいろと蘇ってくる。記録してなかったら忘れていた記憶が鮮明に蘇ったりする。ホームページという新しい概念に単純に興味を持って始めただけだが、当初は考えても見なかった恩恵を沢山頂くことになった。

　年末には10周年を迎えることになるが、ささやかに乾杯でもするか！…などと思うのである。