パズル製作奮闘記 (2002.09.01)
夏休みのベルギー旅行の主目的だったIPP22( International Puzzle Party 22; 第22回国際パズル大会 )に関連して、"NewKites and Bricks 2002"というパズルを製作しました。
いろいろと調査し、またさまざまな方々に相談してやっとできました。そうした方々の紹介もかねてパズル製作を振り返ってみたいと思います。
パズルのアイデア自体は今年の1月だか2月ごろできました。IPP22の手続きの締め切りが3月末だったので、それまでに製作の目処をつけたいと考えていました。当初は100個近く作る予定でしたので、制作費も馬鹿になりません。仮に1個1000円でできても10万円かかります。昨年、同様なパズル部品を作成した(アクリル板をレーザーカットした)時にそれなりの費用がかかったので、なんとか安く作らないと。。。予算はなんとか15万ぐらいには抑えたいと思ったのです。
先ずは、昨年パズル部品の製作(アクリル板のレーザーカット)をお願いした「(有)エンビジョン ジャパン」の村上さんに相談をしました。こんな感じのものを木で作成したいと相談すると、その後木材の種類などいろいろと調べてくれました。また、上野の方にある「(有)西川抜型製作所」というところでもレーザーカットの相談にのってくれそうでした。というわけで、工夫をすれば何とかなりそうな感じでした。近くの木工屋さんにも行ってみましたが、木工ではちょっと難しいといわれてしまい、やはりレーザーカットしかなさそうです。(以上3月)
さて、実際に使う木材ですが、自分なりにドイトや東急ハンズなどで、銘木の板や合板などを調べてみますが、なかなか使えそうなものがありません。薄いむく板だと若干そり反っていたりして、平面性に問題がありそうです。合板なら平面性には問題はないのですが、表面素材がラワンでは安物になってしまう。いろいろと調べていたら、銘木合板というのがあるらしい。合板の表面にツキ板という極薄の銘木を張ったものである。インターネットで見つけたとあるお店から3mmの銘木合板を買ってみたが、これが予想外のものでとても使えない。この時は、かなりガックリきたものだった。やはり厚さは5mmぐらいは必要で、なんといっても両面が銘木になっていないとダメだ。結局そのようなものは見つからなかったが、銘木合板の製造をしている「有限会社 シオカワ」というところを見つけたので、いずれ相談してみることにした。
そろそろ動かないとまずいかな。。。と思って、5月の連休あけに、塩川さんを訪ねて相談すると、両面化粧合板も作れるとのことでした。様々な銘木のツキ板見本を見せてもらって、選んだのはチークの板目でした。5.5mmの合板の両面にチーク材を張ってもらって、その表面はクリアー塗装してもらうことにしました。待つこと数日で、出来上がった板を送ってもらうと、これは期待以上のできばえでした。
さあ、素材は決まったので、次はレーザーカットです。西川抜型製作所の市川さんに相談すると、試作してみましょう、とのことで、とりあえずの見積もりも期待通りの値段にしてくれました。試作品でレーザーのオフセットなどを決めて再度試作をすることに。試作品はOKで早速、量産に入ってもらいました。結局、用意した合板では、試作に使ったこともあり、パズル24セット分ぐらいしかできそうもありません。ただ、20-30セット程度製作すれば良いことになっていたので、それでもOKでした。7月末にレーザーカット品を頂く予定にしていたのですが、結局8月1日に発送しましたとの連絡がありました。もともと、2日に受け取れれば、まあいいやと思っていたので、このときはOKOKと思っていたのですが。。。。
さて、レーザーカット品が来る前に、今度は製品を納める箱の検討です。箱にお金をかける訳にもいかず、百円ショップで紙箱やタッパーなどを物色するが、これも満足すべきものが見つからない。困って紙箱製造業などを調べていると「(有)横井パッケージ」というところが見つかった。早速連絡を取って訪問し、試作品のパズルを収める紙箱の相談をする。キカイ箱(C式箱)というのが小ロットに適当で格安でできるようである。紙箱の紙を選んで、早速いつくか試作してくれた。これならOKというのを選んで製作をお願いした。数日後、30箱の紙箱が出来上がりました。シンプルな箱だが、パズルもピッタリ収まって、これはなかなか良い箱ができました。
2日にくると思っていたレーザーカット品がきません。さすがに焦って市川さんに連絡を取って宅配業者に連絡してもらうと、その後、宅配業者から電話があった。とにかくなるべく早く欲しいのだがと言えども、「今日中には無理ですが、明朝指定した時間にお届けします」とのことでした。一度はOKするものの、やっぱり今日中に欲しい。「これから、取りにいくから」と連絡して車を飛ばして、なんとか2日中に入手しました。ああ、しんどかった!
あとはパズルの最後の仕上げです。試作品の時に方法・手順は既に体得済み。ところが、ベルギーへの出発が当初の予定では8日だったのが、航空券の関係で6日になってしまっていたのです。6日朝7時には家を出る必要があります。それに加えて、日曜日(4日)が他の用件でつぶれてしまったので、さあ、時間がありません。レーザーカット部品が多いために、"つなぎ"の部分の処理が結構大変で、結局、出発直前の5日の晩は、ほぼ徹夜状態になってしまいました。朝方4時ごろまでかかって結局18セットのパズルができました。20個ぐらいもっていけばと思っていたので、まあなんとかギリギリセーフと言うところでしょうか。
以上、パズル製作の奮闘記でした。でもこれで、次回は楽にできるかも。。。
●あらためて、お世話になったところの紹介です。皆さんも機会があれば、優先的に検討してみてください。
(有)エンビジョン ジャパン・・・・・・レーザーカッティングサービス・ 模型用パーツ製作・アクリルディスプレイ、POPなどの製作・切文字の製作など
(有)西川抜型製作所・・・・・・紙器・パッキン・段ボール・シール等の抜型の製造販売 (レーザーカット)
有限会社 シオカワ・・・・・・世界中の天然木ツキ板を使った化粧合板の製造販売
(有)横井パッケージ・・・・・・紙箱・ダンボール箱・高級化粧箱等の製造、印刷加工、包装資材販売、アセンブリー作業など
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