概説 | 例年1月20日に行われる貝原塚村社八坂神社の神事で、周囲の4坪から集まって行われる。 ここで、歩射については以下のような説明があります。 歩射(ぶしゃ):(1)馬に乗らずに徒歩で弓を射ること。かちゆみ。<-->騎射。(2)(「奉社」とも書く)神社で主として正月に行う、悪魔をはらい豊作を祈る行事。大的を射、射損ずれば不吉とした。御弓神事・蟇目(ひきめ)神事などとも呼ぶ。-->おびしゃ。 御歩射(おびしゃ):関東地方東部に行われる春の農村行事。もとは歩射(ぶしゃ)の神事で、弓で的を射てその年の豊凶を占ったが、今は単なる村の寄合の称とするところが多い。備謝祭(びしゃまつり)。[以上、『広辞苑』より] 中世武士の弓道には騎射と歩射がある。馬上から矢を射る騎射には流鏑馬・笠懸・犬追物があり、歩射は徒歩で矢を射る。「常陸北部では流鏑馬が行われる神社が多いが、常陸南部・下総北部の利根川流域一帯では歩射が盛んである。他にも房総半島や多摩川流域など南関東で広く行われている。歩射は本来は鎌倉幕府の御的や千葉氏のような在地領主が信仰する有力な寺社で行われていた弓を射る行事が、次第に広がっていって村単位でも行われるようになったと思われる。(『龍ヶ崎市史中世編』)」 |
訪問記 | [2003/01/20]2001年3月6日に貝原塚城を見に来たときに、地元の方から八坂神社では1月20日には今でも矢を射る歩射が行われていることを聞いていて、一度見てみたいと思っていた。幸い今年は神事を見せてもらう機会があり、ついでにお祓いをしてもらったり、矢を射らさせてもらったりした。帰りに破魔矢やお供物のお下がりまで頂戴してしまった。 |
所在地 | 龍ヶ崎市貝原塚。八坂神社。 |
参考書 | 『龍ヶ崎市史中世編』 |
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