平沢官衙(かんが)

概説 国指定文化財。古代の筑波郡家跡の位置については、東山や北条の古城西(現北条小学校敷地)などにあったとする説がある。
 平沢官衙跡は西は水田を隔てて北条の中台廃寺(筑波廃寺)跡と対する丘陵上にある。敷地は東西約200m、南北約100mで、土器片・布目瓦の残片などが散乱しており、古くから遺跡の存在が考えられていた。発掘調査の結果、掘立柱式の建物跡・竪穴住居跡・周溝跡などが確認された。これらの遺跡の成立年代ははっきりしないが、立地条件からみて官衙(筑波郡衙)か、または官衙に関係のある建造物と推定される。
 筑波廃寺跡:いまは畑になっているが土壇も残っていて、付近からは古くから布目の古瓦片が出土している。寺院の創建・廃絶年代は明らかでないが、奈良時代にこの一帯を支配していた筑波郡の郡司に関連のある郡寺と考えられ、筑波地方における当時の仏教文化の中心をなしていたものと思われる。[『茨城県の歴史散歩』より]
 付近に古代の土地区画法がよくわかる、約3キロ四方の条里遺構も残っている。[『つくばの歴史と文化財を訪ねて』より]
復元された建物群
その他の写真
訪問記[2004/03/08]掘立柱建物十数棟やそれを取り囲む周溝が検出されている。建物はそのうちの3棟を異なった形式で想像復元してある。
所在地つくば市平沢。北条市街の東側、大池公園の北側。
参考書『茨城県の歴史散歩』