『ホイッスル』レビュー

最終更新日: 2004/06/13

字が小さい

 樋口大輔(女性)原作のサッカーマンガをアニメ化したものです。 中学生の主人公、風祭翔はチビのため強豪校ではレギュラーになれなかったが、弱小校である桜上水中学に転校して実力を示し始める、というストーリーです。 アニメでは東京都のリーグ戦、東京選抜の合宿を経て、ソウル代表との国際試合までで終わっています。

 内容はほぼ原作どおりで、面白い原作をほぼそのまま使った脚本であると思います。 シリーズ構成の山田隆司、岸間信明の3人で、ほぼ1/3づつ脚本を書いています。 例によって雪室さんは山場となる試合以外のつなぎ的な話で起用されることが多く、しかし、そのような話でもテンポ良く展開させてしまうのはさすがと言えましょう。

 ただこのアニメに関して残念だったのは、主役の男子に女性アイドルタレントを起用してしまったことをはじめ、声優が全般的に合っていないというか、正直言って良くなかったことです。 雪室さんはよくアニメにおける声優の重要性を指摘していますが、そのことがよくわかる一例として挙げてもよいでしょう。

 また、動きの重要なスポーツアニメであるにもかかわらず、スタジオコメットによるアニメの演出・作画も寂しいものがあり、結局何がよかったかと言えば「原作」ということになるのではないでしょうか…。



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