ある盲導犬育成団体について

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河原崎法律事務所

盲導犬を育成する団体があります。盲導犬は1歳頃から訓練するようです。それまでは、 個人のボランティアが犬を育てます。
先日、下記のような訴えがあり、犬を救う方法がないかと当法律事務所に法律相談にみえました。
盲導犬育成団体にも、色々なところがあるようです。 この育成団体は、自治体から補助金を受け、大きくなったようです。

ご本人が、サイトを立ち上げました。早速、リンクしました。
盲導犬としてのラブラドール/パピーウォーカーの経験

パピーウォーカーを体験して/ある盲導犬育成団体

我が家で初めてパピーウォーカー(盲導犬の子犬を預かり育てるボランティア)をした顛末は次の通りです。

2008年9月10日、可愛い子犬が我が家に来ました。
生後2か月の子犬(ラブラドールリトリバー)を預かり一年余大切に育てました。将来盲導犬になる子です。 盲導犬とはいえ、子犬はただのやんちゃな大型犬です。当初は排泄も家中やりたい放題、大変な日々でした。とはいえ、我が家の可愛い一員でした。
2009年11月20日、預かり期間が終わって、犬を盲導犬団体にお返ししました。

同年12月20日、私は、わくわくして、面会に行きました。約1月経過していたのですが、 私は、驚きました。そこで、私が見たと犬は激やせし別人(別犬)のようでした。最初は、私に、しっぽも振らず、訓練士が寄ると震えていました。
これは本格的訓練開始 以前のことです。 その時、団体の職員は、「少しやせただけで、よくあること。 うちの犬ですから(おたくはもう関係ない)」と言って、私を遠避けようとする態度でした。
私は、はっきりと、この団体は犬に対して愛情を持っていない、不誠実である、と感じました。

考えてみると、この団体は犬を預ける時に実地審査にも来ず、契約書も無く、預かり中の安否確認も一度もなし、 約束の期日を過ぎても引き取りの連絡もしてこないなど非常識な点が目立ちました。 他のパピーウォーカーとの交流もありませんでした。
私は、不審に思い、この団体を調べました。
この団体は犬の登録すらしていないことがわかりました。これは狂犬病予防法違反です。 盲導犬は訓練中だけ団体にいるのだから、問題はないというのは間違いです。
なぜなら、登録があれば、飼い主や、住所の変更、死亡など犬の一生が記録されます。しかし、 登録がなければ、盲導犬になれなかった犬や引退した犬の行方は不明のままです。
この団体では、生まれる犬の数が、公表している盲導犬の数から推測されるよりかなり多いようです。他の犬はどうなったのでしょう。
この団体では、犬の住環境は劣悪です。私が「犬舎を見せてほしい」と頼みましたが、断られてしまいました。
自治体は、盲導犬育成団体に補助金を出しています。この団体と、補助金(税金)を出す自治体との癒着、不可解な蓄財などの問題が見えてきました。

私は、大変な団体の手伝いをしたことになります。
いやしくも盲導犬育成団体なら最低限の法律くらい守ってほしいです。こんな盲導犬育成団体があるとは思いもしませんでした。
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