FUJIFILM NATURA Sです。
デジタルカメラ全盛のこの時期に発売されました。
コンパクトカメラでは珍しい広角24mmの単焦点、
F値は1.9とこのクラスでは最高に明るいレンズを搭載しています。
「NATURA 1600」フィルムを使用すると、自動的にノンフラッシュの「NP(ナチュラルフォト)モード」に設定されます。
明るいレンズに高感度のフィルムを使用することで、暗いところでもストロボ(フラッシュ)を使用せず、
その場の光りだけで撮影することができるカメラです。
デジカメに対して、ネガフィルムが生き残ることのできる方策を模索したであろう、フィルムメーカーらしいカメラです。
製造中止になってしまったTIARAは28mm F3.5です。
レンズの明るさは1段半ほど違います。
当時100のフィルムが標準でしたので、1600とは4段違います。
レンズの明るさと、フィルムの違いを合わせると、5段強の差があります。
NATURAで1/15の暗さのところでは、TIARAでは2秒の露光が必要になり、
NATURAでは手持ち撮影が出来てもTIARAでは三脚が無ければ撮影できません。
それほど暗いところでも撮影できるある意味画期的なカメラではあるのですが・・・・・。
■感度1600のフィルム
画像はネガからスキャンしたデータです。
1600の高感度とは思えないほど、粒子の荒れも目立ちません。
Lサイズにプリントされたものを見ても気になりません。
常用してもOKではないでしょうか。
■コンセプトは?
このカメラはデジカメを扱えない、年配層の方をターゲットにしているらしいです。
昼でも夜でも明るさに関係なく押せばブレずにシャープに写る。
フラッシュを使わないので、その場の雰囲気が写る。
3枚目の画像はもう真っ暗で外灯だけです。
それでもぶれずに写ってます。
ファインダー覗いても横のグリーンランプがまぶしくて
まともに被写体が見られなかったのですがちゃんと写るほど、
と、いいカメラなんですが、個人的には24mmの画角が広すぎてどうもしっくりきません。
28mmくらいでも良かったような気がします。
デジカメとの対抗意識が働いたのでしょうか?
■ファインダー
コンパクトカメラの小さいファインダーで24mmという広さが合わないような気がします。
24mmとはいえ、1.9と大口径なので暗いところや、
被写体に寄ったりすると開放になりピントがかなり浅くピンを外します。
一眼レフではないので、ピントやボケの確認ができない、そういう意味では難しいカメラかもしれません。
何も考えずに押すのがいいのでしょう。
ファインダーは眼鏡を掛けても周辺まで見えるのですが、縁をゴムで覆って欲しかったと思います。
シャッタースピードだけでも表示されるともっと良かったですね。
■デザイン
デザインは個人的には、モノとしての持つ喜びを感じさせないというか、
パステルカラーが安易というか、質感が良くないというか、TIARAの方が数倍上ですね。
デジカメは数年でゴミになるので、銀塩カメラはそういうところを頑張って欲しいものです。
発売が5年早かったらそれなりに売れたのではないでしょうか?
24mm f1.9なんていうレンズは魅力的ですから、私みたいなマニアにも売れたでしょう。
もう時代はデジタル一色なので、きついでしょうね、きっと。
暗いとデジカメでも写らないので夜間・屋内専用カメラという使い方はあると思いますが・・・・。
2005.3.23
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コンパクトカメラ
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