〜スペシャルプラグコードの作成 つづき〜


写真のタイプのプラグキャップは、プラグが刺さる穴側から、分解が可能です。3種類あるNGKの赤いプラグキャップで、分解可能なのはこのタイプだけです。他のメーカーで分解可能なタイプは確認していませんが、あると思います。

あとは、引き出し用編み線の先に、適切な丸穴の大きさの丸穴端子をはんだ付けすれば完成です。丸穴の大きさは、共締めするネジの太さに合わせて選んでください。イングニッションコイル側にGNDがうまく共締めできない車種もありますが、その場合は近くのフレームのボルトに共締めしておけばよいでしょう。そこでもエンジンとフレームがボンディングされることになり、GNDラインが強化されることになります。


取り付け

モンキーのフレームに一方のアース線を接続する。
プラグキャップ側のアース線は、シリンダーヘッドの適当なネジに共締めする。
取り付け完了。

モンキーRTに使うには、このケーブルはちょっと長すぎると思いましたが、コンデンサ効果があるとするならば少々長いくらいのほうが効果が出やすいと思ったのでこれでOKということにしました。使用しているプラグはデンソーのイリジウムパワーです。


インプレッション

早速エンジンをかけてみます。キック一発でエンジンは目覚めました。まずは一安心。
暖機運転を終えた後、ゆっくりと走ってみます。

まず、明らかにエンジンの吹け上がりの感じが違います。恥ずかしながらこのモンキーはキャブのセッティングが完全ではない(一年以上、ああでもないこうでもないと努力はしているのですが、残念ながら今ひとつです)状態のため、これまでだと中間加速中にちょっともたついたりすることがあるのですが、このケーブルだと、なんと!そのもたつきがまったくありません。 少々セッティングがずれていようとも、無理やりにでも混合気を燃やしてしまうパワーがこのケーブルにはあるようです。低回転時にアクセルを突然ドカンとあけても、レスポンス良くトルクが湧き上がってきます。アイドリング〜6000回転ぐらいのレンジでは間違いなくトルクがアップしていると思います。点火系をいじってこんなに感じが変わったのははじめての体験です。

ノロジーの言う「CDI効果」・・・少なくともこのケーブルにはないような気がするのですが。でも、抵抗キャンセルと電磁シールドのみでも性能アップが可能だと思います。ノロジーのホットワイヤーは、絶縁体(コンデンサということは誘電体ということになるんでしょうか)の材料だとか、ケーブルの構造が特別なのかもしれませんね。私はよく知りません。

スパークプラグをはじめ、点火系の部品にとってはかなりの負担増になることが予想されます。これから長期間実際に走ってみて、どのくらいプラグが消耗するのか、不具合等はないのか、データを取っていきたいと思います。
もし良い結果が得られたら、スーパーシェルパとドラッグスターにも同じ改造を施してみようと思います。

これまで、あまりプラグキャップの中身にまで気を使ったことはありませんでしたが、いろいろ調べてみると

@プラグキャップにレジスター無し + プラグにレジスター有り
Aプラグキャップにレジスター有り + プラグにレジスター無し
Bプラグキャップにレジスター有り + プラグにレジスター有り

と車種によってレジスターの入れ方に違いがあります。驚いたのは、Bのプラグキャップにもプラグにもレジスターが入っている車種があることです。たとえば、カワサキのスーパーシェルパがそうです。
レジスター入りのプラグは、無しのプラグに比べて高価(倍近い値段)なため、プラグを交換するコストを考えると、ユーザーとしてはAがありがたいと思うのですが、なぜメーカーはそうしないのでしょうか。もし理由をご存知の方がいたら是非教えてください。

@のタイプの車種に対して、レジスター入りプラグキャップのハイテンションコードに変えたりしたら、レジスターが2個直列で入ることになり、高いお金を払っているにも関わらず、性能アップどころか性能ダウンになってしまいます。私も、過去にそのような過ちを犯していたような気がします。ひとつのパーツではなく、全体で考えていかないとイカンということですね。

プラグの電極に対する負担もかなり大きくなることから、デンソーのイリジウムパワーなどの電極の耐久性が高いプラグに変えることは大変有効だと思います。(ただし、イリジウムパワーは全タイプともレジスター入りです)ノロジーのトルクマスターも良さそうだけど、あれは値段が高すぎです。

ちょっと考えてみると・・・・ノロジーのホットワイヤーとトルクマスター(プラグ)に交換するということは、プラグキャップとプラグに入っているレジスターをすべてキャンセルし、ケーブルジョイントに入っている1KΩのみにするということです。これもレジスターキャンセル(完全キャンセルではありませんが)による性能アップが大きいのではないでしょうか。(能書きにはそんなことは一言も書いてありませんが・・・)

注意:このケーブルが原因で最悪の場合、プラグ電極が溶けてエンジンがオシャカになる可能性がないとは言い切れません。もしこれを読んだ方が同様の実験をされる場合は、くれぐれも御自分の責任でお願いいたします。(このケーブルが原因でバイクが壊れたり、事故を起こしたとしても、当方は一切の責任を持ちません。)