* KORG Poly6のAutotune 機構

Analog SynthにおけるAutoTuneはProphet5から始まりました。これは各VoiceのAudio信号から周波数を判別してantilog ampの誤差を修正する為にDACのCV出力を可変して辻褄を合わせるテクニックですがDACのBit数が必要です。Prophet5では16BitのDACを使用していましたが国産のPolysynthでは当時6から8Bit程度であってPoly6のDACは8bitでした。ちなみに同時期のJupter4は6bitです。 Jupiter4のanatilogは恒温補償のuA726なのでAutoTune機構はありませんし、同時期のKORG TRIDENTもuA726使用で同様にAutotuneはありません。当時はDAC用のICがとても高価だったので国産SynthのDACは抵抗Ladderでした。

国産初のAutotune機構付きのPolySynthはROLAND Jupter8で1981年から1982年のJupiter8が12Bit or 14Bitです。このように高BitのDACの搭載無しにはAutotune機構はつけられなかったことになります。これに対してPoly6ではある意味画期的なHard WareとSoftWareによるFulltimeのAutotume機構が搭載されていたのですが一般的には当時も現在も?認識されていません。Poly6のAuto Tune機構に言及していたのは1982/05発売のロッキンfにおけるJuno6とPoly6の比較記事のみだと思われます。さすがロッキンfです。

Poly6はその前のTridentがベースになっておりTridentは上記のようにJupter4と同様なuA726による恒温補償ですが Hz/V synthメーカーならではのpolyでもantilogは1っでまかなう、すなわちKBD CVにかかわる要素のみAntilog AMPを使うという発想のPoly SynthでありPoly6も同様の発想です。

この為若干トリッキーな方法が使えます。すなわち1個のAntilog AMPのみ正確にOffsetとSpan補償ができればVCOがいくつ付いていてもmono synthと同様の温度安定度を基本キープできるということです。この為の工夫としてAntilog AMPのScaleにおいて温度が高くなるとScaleがちじみ、温度が低くなると伸びることを相殺するためのTempco抵抗の変わりにこの部分を電圧制御可変抵抗素子を利用して負帰還制御(すなわちサーボ回路)しょうというものです。Ref.電圧とその時のantilog outの電圧を比較する。すなわち温度が上がれば抵抗値をあげ、温度がさがればば抵抗値を下げる操作をするというサーボ動作において分圧抵抗を温度に応じて可変する。

具体的には温度変化の検出は自身のAntilog AMPで行いこれを基準電圧と比較して低ければPhoto Couplerの抵抗値を上げる方向に高ければ抵抗値を下げる方向にするという操作をします。このようなNegative Feedback LOOPをすることで低BitのDACでもAutoTuneが行えます。温度変化に対してはこのFeed Backのスピードは遥かに高速というわけです。

Antilog出力は6Voice分のCVとしてMultiplexer 4051で分配されますが空いている2cH分の一つをAutoTuneの補正用に使いこの電圧をCR filterに通した後OPAMPのコンパレータに入れそのOutをphotoCouplerのLED側につなぎます、Linear Portament回路のコンパレータ回路と同様の動作です。さらにセカンドバージョンからはMultiplexerの空いている8Ch目を利用してantilog AMPのOFFset補償のFine Tuneもできるような回路構成になっています。古い基板に対しては小さな追加基板がついていました。以前所有してたPoly6にもそれがついていました。

さらにはこれらの補正回路?をアクティブに利用してストレッチチューニングの機能も表には現れてはいませんが内包していたようです。完全にこれはHz/Vメーカの作ったoct/Vのpolysynthとしてユニークな物です。(回路はSpan補償用の回路と同様なコンパレータと積分器でおそらくDAC的な動作をしているのでしょうか?)

Antilogが1個なのでCloss Modulation的な処理は不得意な為か? KORGのPolysynthではVCO Modulationは不得意です。そもそもPOLY6は1VCOなのでそれはできない相談でしょう。ちなみにAnalog PolyPhonic SynthでOCT/V入力のCross ModのできるsynthはそこそこありますがLinear FMやSelf(FM) Modulation機能が付いたsynthはおそらくありません。ちなみにVCFに対してLinear FMできるchipとしてはCEM3394やKORGのNJM2069があります。




<2026/06/03 rev0.0>