|      ミュージカルを語ると必ず出てくる名作。でも、日本で公開されたのが、制作から15年も経ってからとは思いませんでした。何故なのでしょう?
 TVのロードショーで一度放映された時に時間がなくてちょっと観ただけ。
 一度は観ておかなくては話にならないと、観た次第です。
 ストーリィは、カンザスの田舎に住む少女ドロシーが、愛犬トトともに家ごと竜巻に吹き上げられ、夢の国オズに辿り着いてしまうというのが出だし。家に帰るためにはオズの魔法使いに頼むしかないと、良い魔女から助言されたドロシーは、オズの魔法使いの住むエメラルドの都を目指します。
 途中道連れになるのは、脳ミソがないというカカシ(ボルジャー)、心がないというブリキ男(ヘイリー)、臆病者のライオン(ラー)。ドロシーと一緒にオズの魔法使いに願いをかなえてもらおうというのが3人の目的。
 そしてその4人の前に立ち塞がるのが、ルビーの靴を狙う悪い魔女。
 ジュディ・ガーランドが一躍スターになった作品として有名です。ファンタジーな物語に加え、カカシ、ブリキ男、ライオンのメーキャップ・衣装は実にお見事。特にカカシ、ライオンのキャラクターは素晴らしい。
 でも、観た感想を率直に言うと、ミュージカルとしてはそれ程感激するほどのものではありません。
 踊りという面であまり観るところがないからでしょう。最近ダンスの素晴らしいミュージカル作品を立て続けに観た所為か、ことさらにそれを感じます。
 大人も子供も楽しめるミュージカルであることには間違いありませんが、所詮おとぎ話に過ぎないと思えます。
 アカデミー主題歌賞を受賞した“オーバー・ザ・レインボー”、これはさすがに名曲です。極端に言ってしまうと、この歌を生み出したこと、ジュディ・ガーランドというスターを送り出したことがこの映画の価値かもしれません。
  
  2005.09.23 |