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「tokyo404(トーキョウ・ヨンマルヨン)」 ★☆ | |
2013/04/10
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佃島に代々暮す女系家族に生まれた多和田笑子、大学生になったのを機会に引っ越しをしたいと主張し、シェアハウス“メゾン・ポテ”へ。ところがそのシェアハウス、住民が目まぐるしく入れ替わるだけでなく部屋の交換まで行われ、笑子には全くその実態がつかめない。 収録されている8篇、一応連作短篇小説という形ではあるのですが、どの篇をとっても同じということはなく、ストーリィに斬新さを感じるばかり。 現実の空間とは別に、人の思う処によって成り立つ空間もあるのではないか。笑子のように離れた場所に引っ越そうと、佃島の実家をそのまま自分の家と考えれば家だし、離れてもひとつ家族と思えば家族であることでしょう。 題名の「404」は、居場所を見つけられずという意味のエラーコード。 1.おひっこし/2.NORIKO−或るインタビュー−/3.夢のような仕事/4.たかいたかい、おとこのこ−或るインタビュー(その2)−/5.ザ・グリフターズ、全員集合/6.余は如何にして(心配するのを止めて)真の都市住人となりし乎−或るインタビュー(その3)−/最終話.おわりよければ all's well that homes well/ほんとうのエピローグ.さきほどの(a)と(b)のあいだに |