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21.中華街の子どもたち−横浜ネイバーズNo.6− |
【作家歴】、文身、プリズン・ドクター、この夜が明ければ、生者のポエトリー、最後の鑑定人、付き添うひと、完全なる白銀、横浜ネイバーズ、飛べない雛、楽園の犬 |
凪の海、暗い引力、人生賭博、われは熊楠、科捜研の砦、ディテクティブ・ハイ、舞台には誰もいない、夜更けより静かな場所、いつも駅からだった、汽水域 |
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「中華街の子どもたち−横浜ネイバーズ6−」 ★★ |
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“横浜ネイバーズ”シリーズ第6弾。 なお、本巻は、第一シーズンの完結編とのこと。 その所為か、これまでの巻のような連作ものにはなっておらず、まるごとの長編。 そしてその内容はというと、主人公ロンと、その実母であり今や犯罪集団の共同代表となっている南条不二子との対峙。 とはいえ、南条不二子が何故今に至ったのか、これまでその理由や事情は深く描かれてはきませんでした。 本巻ではそれが、生い立ちから含めて不二子側、舅であった良三郎の側、そしてロンの側から語られることによって、明らかになります。 南条不二子、どうであれ今は犯罪者であることに変わりはないのですが、ロン、その不二子さえ救おうとする。 何故ならそれは、実母だからではなく、○○だから、というロンの言葉はもう決め台詞ですね。 幼馴染みだったマツやヒナもそれぞれの道を歩み始めた中、ロンだけが取り残されていた観があり、それにロン本人も焦りを抱えている状況でしたが、本巻の最後でようやくロンにも進みたい道が見つかったようです。 また、皆をヤキモキさせてきたヒナとの関係もやっと前進。もっともこの部分は、強引に取って付けたような感じです。 ともあれ、第二シーズンが楽しみです。 |
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