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よくある”問答”もんどう・・・−21−



196 簡裁でおこなう債権の取りたて
197 建築紛争の処理
198 自分でも裁判はできる
199 お金がないが裁判ができる?
200 インターネットで相談できる?


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196 簡裁でおこなう債権の取りたて

 貸し金の請求など、小額のものはなかなか費用倒れで取りたてが 困難に思われがちですが、知ってみると簡単にできますので、ぜひ 自分で挑戦してみて下さい。  
 相手が、内容証明郵便の請求によって支払えば問題はないのです が、支払わないことがあります。  

 内容証明郵便を無視したとき、故意に受けとらなかったとき、は 次の手段として支払命令を申し立てるか、正式裁判を申し立てるか を決めなければなりません。  

 支払い命令の申し立ての手続きは、極めて簡単な方式によってで きます。管轄のある簡易裁判所(相手方の住所地を管轄する簡易裁 判所)に対し、申し立てをしますが、簡易裁判所では書面審査のみ を行って、証拠調べもなく、法廷も開かれることもなく、判決と同 様の効果を持つ、支払い命令を出してくれます。  

 ただし、注意しなければならない点がいくつかあります。 

第一は、相手方が争うと、通常の訴訟事件になると言うこと。  

第二は、相手が遠方にいるときには、支払い命令の申し立ては相 手のいる住所地の裁判所が管轄になるので、その遠方の裁判所に申 し立てなければならず、面倒である上、相手方が争うと、その遠方 の裁判所で長期間審理することになり、大変な苦労となる点です。  
 従って、相手が遠方にいるときでも、契約上の支払地が債権者の 住所地であったり、債務が債権者への持参債務であったときは、初 めから通常の訴訟を起こせば、債権者の住所地を管轄する裁判所を 選ぶことができるので、むしろこの様なときは正式裁判を起こした 方が便利です。  

支払命令の進み方は、

第1段階: 支払い命令の申し立て

第2段階:支払い命令の発令、及び送達    
      ・支払い命令の送達の日から二週間の異議申し立て期間内に異議申し立てがなければ、債権者の申し立てによって、支払い命令に対する仮執行宣言が出される。    
      ・この期間内に異議申し立てが出ると通常訴訟に移行・支払命令に対する異議申立期間の満了  

第3段階:仮執行宣言の申立・仮執行宣言の付与      
      ・仮執行命令の送達から二週間内に異議申し立てが出ると通常訴訟に移行。   
      ・この期間内に異議が出ないと、支払い命令が確定し、正式裁判の判決が確定したのと同じ効果が生まれる。  

第4段階:仮執行宣言に対する異議申立期間満了により正式確定

 こうした、簡単な手続きで進めることができます。簡易裁判所で は書式を用意したり、支払命令の説明をするなど、大変親切に手伝 ってくれていますので、ぜひ行ってみて下さい。



197 建築紛争の処理
 

 建築紛争は各種の建築法規上の問題を抱えて、又時間に追われる ものでもあり、のんびりと長期の裁判などしていられません。  
 今、正に建築しようとしているのですから、迅速な解決が必要なわけです。  
 現在では、行政当局がかなり整備された内容の行政指導を行って いることから、重大な違法問題の発生は減少しているようです。  
 しかし、日照の問題や、電波障害の問題など、住人に直接関係の ある事柄については、住民自身の判断が優先されることや、また住 民の同意を条件とする場合も多いことから、住民が、正当な立場で 積極的に関与する姿勢であれば、それまでの、住環境の大幅な破壊 や変化からは守ることができるはずです。  

 一時期のような、異常なゴネ特狙いのための紛争は少なくなって いるようです。しかし、いまだに、既得権の保護の名の下に、住民 のわがままと言うほか無いような主張が無くなった訳でもありませ ん。住民サイドとしては、建築紛争を経済闘争と見るのではなく、 町づくりという観点から、建築の専門家や、法的な専門家の相談し、 感情的な解決ではなく将来にわたって誇りを持てるような解決方法 を模索する必要があります。  
 行政はその住民要請を行政自身として客観的に判断し、住民の要 求が常識外と考えたときは、住民が反対しても、建築許可を出すこ ともまれではありません。  
 住民としては、行政と意志疎通をよくして、可能な要求と、そう でないものとをよく判断して、冷静に解決して行く姿勢が不可欠で す。  
 建築課の対応が業者に偏っていたり、あるいは住民の言いなりに なるというように、公正な立場を維持できないようなときは、建築 紛争として、各市区町村に「建築紛争処理委員会」と言ったものが あり、建築の専門家・学識経験者の方を交えた調整機関があり、冷 静な、法的な判断が期待できます。  



198 自分でも裁判はできる

 裁判、訴訟という言葉は、イメージとして、最後の手段とか、重大 な最終手段といった、厳しい、厳格な響きがあります。  
 確かに、これが紛争の一応の最終手段であり、これが確定すると、 その後は抵抗できない強制執行が待っているのですから、確かに、覚 悟しなければ出来ないことです。  

 ただ、法律の建前では、裁判、訴訟というものは原則として、国民 一人一人が自ら行うものであり、自ら出来るようになっており、裁判 所も、国民自身が裁判を起こすことを念頭に、あらゆるサービスを用 意する義務があるのです。  
 ただ、現実には、裁判手続きは、複雑で、困難な法律問題があり、 弁護士が中にはいると簡便であり、本人訴訟よりも、効率がよいこと、 法的な解決が円滑であることなど、いくつもの利点があることから、 弁護士が訴訟を独占するような事実上の制度ができあがっているよう です。  
 しかし、あくまでも本人訴訟が基本なのでこの点は忘れないで、自 信を持つ必要があります。  

 この観点からは、まず、裁判というものはいったい何なのか、裁判 の全体像を知る必要があります。裁判とは、一般には、一方当事者 (原告)の主張することの、有無、正当性、妥当性を証拠によって判 断し、正当な主張と認められたときは、国家が強制力を与え、助力す る、ということです。裁判が、裁判官によって事実認定がなされ、法 的な判断がなされる以上、裁判官が納得できるようなものでなければ なりません。それが、単に、言い分という意味での正当性だけではな く、その言い分が、証拠によって認められなければならないのです。  

自分でやれる範囲は次の諸点を検討してみて下さい。

1: 請求金額は90万円以下か? 90万円以下は簡易裁判所でできます。  
2: 有利な物的証拠(契約書、領収書、納品書など)は十分か?
3: 不利な証拠(2に矛盾するような証拠)はないか?  
4: 証言をしてくれる証人がいる?  
5: 書面を書いたり、説明することは嫌いじゃない?  
6: 裁判所へ行く時間がある・行くのが嫌いじゃない?  
7: わからないことは、わからないとはっきり言える?  

 ただし、専門的な訴訟になりやすい事件、たとえば不動産事件、不 法行為、手形、知的財産事件、法人関係、仮処分・仮差し押さえ事件 等、専門的な知識が必要なもの、複雑なもの、証拠が膨大になるもの などは、一度弁護士に相談した方がいいでしょう。



199 お金がないが裁判ができる?

 お金がないが、請求する正当な権利があり、裁判を起こしたいという時、あるいは、裁判には勝ったが強制執行する費用がないとい う時、その裁判費用の一部を貸し付けてくれる制度があります。    

 法律扶助というものがこれで、各管轄の裁判所、弁護士会に近くに、法律扶助協会というものがあり、誰でも利用できるようになっ ています。  
 この制度は、すべての訴訟ではないのですが、かなり多くの訴訟などについて、勝訴の可能性を条件として、低利で貸し付けを行い、 裁判の終了するまで、その資金を貸してくれるものです。その貸し付けは、裁判の終了した時点で、返還すればいいことになっていま す。  

 この制度の利用のためには、あらかじめ事件の内容を詳細に報告 して、どのような訴訟費用が必要か、どの弁護士に依頼するか、弁 護士の受任の確認、など、いくつかの条件があります。多くは、弁護士からの申し込みとなっているようで、弁護士の作成した申請書 で、許可をもらうことが簡便のようです。  

 訴訟費用・弁護士費用の70%前後を立て替えてくれるというのが実状のようですが、具体的には、内部基準があって、その範囲で、 立て替えているようです。



200 インターネットで相談できる?

 インターネトによる法律相談を行っているホームページも数多く あります。こうしたサイトでは、現在のところ、無料で法律相談を 受けているようです。  

 弁護士は自分の法律事務所ではまったく自由に法律相談ができま す。また、弁護士会ではデパートや市役所で、無料の法律相談を行 います。
 このような、直接あって行う法律相談がもっとも正確に相談を聞 けるのですが、費用の問題や、時間の問題、場所の問題など、いく つもの障害があって、そうした方法だけでは限界があります。  

 こうして、時間的制限もなく、場所的制限もなく、費用もかから ない方法として、いわば手紙による法律相談といった趣の、ホーム ページを中心とした法律相談が行われているのです。  

 ここでは、電子メールによって、法的な質問を書き、送ります。  
 すると弁護士の方から、回答が同じくメールによって送られてく るといった具合です。相談者は、夜中でも書くことができますから 仕事を休んで、相談に行かなくてもいいのです。また、恥ずかしい 話しも、顔を見せなくていいのですから安心して書く事ができます。  
 そして、現在ならば、その回答も無料でもらうことができます。    

 弁護士会としてはインターネットを弁護士が利用することに消極 的な人もいて、なかなか本格的な取り組みになりません。しかし、 弁護士による法的なサービスの提供も次第に進んできていますので、 ぜひ活用してみて下さい。  
 インターネットの検索で、「弁護士」と打ち込むことで、多くの ページに出会うことができます。