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Excel孫の手−10


皆さんが頻繁に使う「Excel」について、いろいろなテクニックを紹介していきます。

 もし、簡単なことで出来るはずなのに、どうしてこんなに手間がかかるの?という
 疑問をお持ちの方はメールを入れて下さい。分かる範囲でお答えするだけでなく、
 出来るだけこのページでお答えできるよう努力していきます。

「計算式とF4キー」

  道を聞かれたとき、どのように教えますか。  1.進む方向を指さして、「こちらへ歩いて3つ目のカドを右に曲がって、次の次のカドを    左に曲がった5件目の家」とか、  2.地図を見ながら、「ここが3丁目2番なので、4丁目の5番はここを行けばこの道沿い    です。」といった答え方をしますよね。  表計算の数式も、実は全部番地を参照しているのです。  「何丁目何番の数字と何丁目何番の数字を足したら、結果を何丁目何番に表示しなさい。」  というのが、基本になっています。そして、この式は、計算結果を表示したいところにまとめ  て記入します。  ここで、記入方法が2つ出てきます。  1.の例のように、自分を中心にどのくらいという表現 = 相対的  2.の例のように、数値で表現 = 絶対的  そして、通常の計算式を記入する場合、大体は何の気なしに「ここ」と「ここ」を掛けると  いう動作をしています。もちろん、加減算・わり算も  そのときの数式は、答えを記入する場所から見た相対的な場所を表現しています。   数量 単価 金額   例.18 25 450  エクセルは親切なソフトですから、上の例でもこの計算式が下の方へずーっと同じなら、  金額の下のセルをクリックして、セルの右下にカーソルを持っていき、「白十字」マークが  「黒十字」マークに変わったら、クリックしたまま下へドラッグすると、上の計算式の位置  関係を保ったままコピーします。 (孫の手6 参照) 数量 単価 金額 18 25 450 0 0 0 0 0 0  では、次のような場合はどうでしょう。 本日の ¥vs$ 106.20 $ ¥ US$5.30 \562.86 ←この式を下にコピーする。 US$2.56 \0.00 US$3.08 #VALUE! US$1.95 "\1,097.58"  と、こんな風になってしまいます。これは、ドルのレートは1カ所しかないのに、計算式が相対の  場所で作られているからです。変な表示のところを、クリックしてみましょう。  換算レートではないところと計算していますね。 ----------------------------------------------------------------------------------------- ここから下のセルの表現は、すべてその場所が参照場所だとしたらと仮定して話を進めます。 ----------------------------------------------------------------------------------------- 本日の ¥vs$ 106.20 $ ¥ US$5.30 \562.86 ←このセルをクリックする。 US$2.56 US$3.08 US$1.95  この場合は、D56のセルが換算レートなので、計算式のD56という文字を反転させ、F4を押  します。すると、D56が$D$56になりました。これを下にコピーします。  そうすると、今度はまともに計算してくれます。  すなわち、計算式の一部を固定し、常にあるセルを参照し続ける場合は、このように必要なセル名  を$付きに変換してあげます。−F4キー  これで、一カ所を参照し続ける方法が分かりました。この$が付いた番地のことを、「絶対番地」  といいます。    では、今度は横方向の1列を絶対番地で指定する方法です。 今週の ¥vs$106.2 106.5 107.2  106.3 105.8 105.5 月 火 水 木 金 土 $ ¥ ¥ ¥ ¥ ¥ ¥ US$5.30 US$2.56 US$3.08 US$1.95  考え方は、計算する場所から見て「行」が一定で有ればよいのですから、「行」を絶対番地にし  てあげれば良いことになります。 たとえば、D75が参照場所で有れば、行は数字ですから  D$75にします。これの操作は、まず式を作って、D75のところでF4キーを2回押します。 F4キーを押す回数 変化の状況 1 $D$75 行・列固定 2 D$75 行固定 3 $D75 列固定 4 D75 固定なし という関係です。  この方法が身に付くと、計算式の数が激減しますので、大変有効な手段です。  頭が混乱しないよう、数多く経験すると「わたしって。ヤルーっ!」となります。  ここで、上の例題の答えを言いましょう。  ミソは、レートの行は数字の固定ですが、掛け合わせるドルは列ですのでアルファベットを固定  すればよいのです。ですから、ドルの一番上のセルがC78とするなら =$C78*D$75 これが回答例となります。
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