石川県の玩具
01. 加賀獅子頭(金沢市)
02. 獅子玩具各種(金沢市)
03. 加賀八幡起き上がり(金沢市)
04. 十二支土人形(金沢市)
05. 張子面(金沢市)
01. 加賀獅子頭(金沢市)



加賀百万石の雄藩で、九谷焼、加賀友禅、輪島塗など数々の美術工芸品で知られる石川県だが、郷土玩具にはあまり恵まれない。その中で、天正11年(1583年)前田利家公が金沢入府の際に獅子舞を演じて祝ったのが由縁とされる加賀獅子頭は当地を代表するものといえる。桐材を彫り上げた八方睨みの獅子頭は災い除けの印であり、男子出生の祝いとして床の間などに飾られる。高さ13p。(H23.10.30)

02.獅子玩具各種(金沢市)



厳めしい顔つきの獅子頭と違って、首振りものや車ものの獅子は親しみやすい。左の首振り獅子は山中温泉で入手した(高さ5p)。(H23.10.30)

03.加賀八幡起き上がり(金沢市)



むかし加賀八幡宮の社前に住む翁が、祭神である応神天皇がお生まれの時に包んだという真紅の産着姿になぞらえた起き上がりを子供たちに与えた、という謂れが残る。これを箪笥に入れておくと衣装が増える言い伝えから、結婚祝いや女子誕生の祝いに贈られることも多い。磨きだしの顔、真紅の地に松竹梅を描いた胴など、単純な色彩と要約された美しい形は、数ある起き上がりの中でも屈指の出来といわれ、伝統の木製品などは美術工芸の域に達するものである。高さ5p。(H23.10.30)

04.十二支土人形(金沢市)



いずれも4pに満たない可愛らしい干支の土人形。このうち俵牛、首振り虎、玉兎、串馬(春駒)、猿の三番叟、犬の各種では張子人形が元型となっている。(H23.10.30)

05.張子面(金沢市)




以上紹介した玩具はすべて金沢市にある「中島めんや」製である。もともとは村芝居の小道具や面作りを家業にしてきた店で、現在では祭礼用の張子面のほか、干支の張子人形、木製のからくり人形、御所人形(京都府)の流れをくむ加賀人形なども製作している。このうちの幾つかはお年玉年賀切手の図案にも選ばれているのでご記憶の方も多いだろう。古い順にあげると昭和30年の八幡起き上がり、昭和35年の米喰い鼠03、平成4年の猿の三番叟、平成22年の首振り虎04。面はいずれも18p。(H23.10.30)

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