最初は30分西部劇だった『ガンスモーク』

 アメリカで最も人気のあったテレビ西部劇が『ガンスモーク』だった。なにしろ21年
間も続いた長寿番組だからね。TV放映される前は、ラジオ番組として放送されてお
り、日本でも戦後、進駐軍(今や死語、わからない人は辞書で調べてね)のラジオ放
送で聴くことができたとか。
 1955年のテレビ放映開始時は30分番組だったが、その後60分番組になり、さ
らに90分番組になり、また60分番組に戻るという変遷をしている。

 日本では1959年の3月からフジテレビ系列で放映開始された。さらに1962年7月
から60分番組となったのだが、私が観ていたのは30分番組で、60分番組は記憶に
ない。
 1880年代のカンザス州ダッジ・シティ。板張りの歩道に馬つなぎの柵。根なし草が
風とともに吹きぬけてゆく大通り。そして、轟音がとどろき、硝煙(ガンスモーク)がたち
こめる。『ガンスモーク』のタイトルシーンはカッコよかったよ。
 法と秩序のため、無法者と戦うマット・ディロン保安官(ジェームズ・アーネス)。最初
私はタウンマーシャルだと思っていたのだが、最近CATVで放映されたのを観て、US
マーシャルだとわかった。

 マットに協力するのが、お人好しのビッコ(禁止用語かな)の保安官助手チェスター
デニス・ウェーバー)、酒場の女主人キティー(アマンダ・ブレイク)、温厚な医師ドック
(ミルバーン・ストーン)だった。鍛冶屋でバート・レイノルズが出演していたらしいのだ
が、私の記憶にはない。
 『ガンスモーク』は、いわゆるアダルト・ウェスタンの草分けとして、単なるアクション
だけでなく、登場人物の性格や生活を感じさせる何物かがこめられていたんだよね。
 初期の作品の大半をアンドリュー・V・マクラグレンが監督していたことからみても、
その水準の高さが想像できるだろう。

 日本での人気はそれほどでもなかったけれど、アメリカでは視聴率が40%を超え
ており、主演のジェームズ・アーネスはエミー賞を2度受賞している。マット・ディロン
保安官は、アメリカ人なら誰でも知っており、マット・ディロンの名が刻まれたモデル
ガンやホルスターが、人気商品として売られていたんだよ。

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