D&Dについて
私は、実際にはD&DやT&Tなどのわりと日本では初期に流行っていたゲームしかプレイをしたことがないが、現代の日本のTRPGのいろんなルールにも一応目を通している。
で、D&Dはかなりシュミレーション的な要素が強いTRPGであることが、つい最近分かった。シュミレーションゲームといっても、今は形態が変わって、リアルタイムに勝手に駒が動いたりして、戦局が変わったりして、まぐれの要素が強いし、プレイヤーの思うとおりの動きをしないモノや、ストーリー性が大きく介入したりしているようだが、昔のシミュレーション、数値と動きがある程度管理できて、しかも結果はある程度確率として把握できる。そうした、昔の戦略ゲームの要素が強い。
D&Dは結局の所、厳密に作成されたマップに、正確なルール運用による、シミュレーションを楽しむゲームである。マスターは、出現するモンスターやトラップを正確に配置し、それをプレイヤーに伝えながら、プレイヤーが様々な憶測や情報を引き出し、自分のキャラクターの配置を管理し、マスターのシナリオを忠実にこなしていくゲームである。もちろん、マスターは、ロールプレイの要素として交渉やドラマなどを盛り込み、やりとりを楽しみ、シナリオを色づけて行くが、プレイヤーには基本的に、「ダンジョン」の秘密を暴き、達成させることを第一とする。よって、ロールプレイは二の次になる。と割り切って、どうダンジョンを攻略するのか。自分のキャラクターの特徴や技能を肉付けしていき、強くしていく。シナリオをこなしていく内に、様々なストーリー性を帯びたキャラクターが形成されて行くが、ゲームの本質は、シミュレーションを厳密に達成させることにあると思う。ヘクスシートや正方形の升目に忠実にマッピングして、自分のキャラクターをそこに配置する。モンスターが登場した場合は、戦列を組み、モンスターの特色やスキルが数値化され、PCの数値や能力があり、それに沿って戦略的に行われる。一つのシュミレーションである。
しかし、現代のTRPGは、ストーリー重視である。マッピングはだいたいで、その場の雰囲気を大
雑把に描写する程度でよい場合が多い。そして、その場にふさわしい、PC達のロールプレイが求められる。そこには、ドラマ的なやりとりが要求される。キャラクター作成やルール自体がストーリー性を全面にだしていて、作成時点で、こうした背景があり、世界観はこうで、なかには、強制的に決めセリフを挿入したりしなければならないときもある。また、シナリオの展開も、幕間、1幕、クライマックスといった感じで分けている場合もあり、演出もそれに併せて用意されている。
私は、実際にプレイしたことはないのだが、シナリオが基本的に崩壊するということがあんまりないような作りになっているような気がする。幕の中で、PCが演技をする事が求められ、演技の自由度はそれぞれあるが、シナリオの別の面へのアドリブが難しいのではと思わざるを得ない。
私にとっては、シナリオ作りがすごく難しいナァと思ってしまう。