アセチルフェネトライド acetylpheneturide(JAN) フェニル尿素系抗てんかん剤
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【組成】
[末]:98%以上 [錠]:1錠中200 mg アセチルフェネトライド(アセチルフェネトリド)は白色の結晶性の粉末で,わずかに特異なにおいがあり,味はわずかに苦い。メタノ−ル又はアセトンに溶けやすく,エタノ−ルにやや溶けやすく,エ−テルにやや溶けにくく,水に極めて溶けにくい。融点:98〜102°
【適応】
(1)てんかんのけいれん発作:強直間代発作(全般けいれん発作,大発作),焦点発作(ジャクソン型発作を含む)
(2)精神運動発作
(3)自律神経発作
【用法】
1日0.3〜0.4 g,小児0.1〜0.2 gを1日3回食後分服からはじめ,十分な効果が得られるまで1日量0.1 gずつ漸増して有効量を決め,これを維持量とする。維持量は成人0.6〜1.2 g,学童0.4〜0.6 g,幼児0.3〜0.4 g,乳児0.2 g(増減)
【注意】
(1)一般的注意
- (a)連用中は定期的に肝・腎機能・血液検査を行うことが望ましい
- (b)眠気,注意力・集中力・反射運動能力等の低下が起こることがあるので,投与中の患者には自動車の運転等危険を伴う機械の操作に従事させないように注意する
(2)禁忌:フェニル尿素系化合物に対して過敏症の患者
(3)慎重投与:薬物過敏症の患者
(4)相互作用:アセタゾラミドと併用するとクル病,骨軟化症が現れやすいので,併用する場合には慎重に投与する
(5)副作用
- (a)過敏症:ときに紅熱様・麻疹様,中毒疹様発疹等が現れることがあるのでこのような場合には中止する
- (b)血液:白血球減少,またまれに再生不良性貧血等が現れることがあるので,このような場合には減量するなど適切な処置を行う
- (c)肝臓:黄疸等が現れることがある
- (d)腎臓:腎障害が現れることがある
- (e)精神神経系:眠気,運動失調,注意力・集中力・反射運動能力等の低下,またときに,頭痛,倦怠感,神経過敏,構音障害,不眠,焦燥感,もうろう感,不安等が現れることがある
- (f)消化器:ときに食欲不振,悪心等が現れることがある
- (g)骨・歯:連用により,クル病,骨軟化症,歯牙の形成不全が現れることがあるので,観察を十分に行い,異常(血清アルカリホスファタ−ゼ値の上昇,血清カルシウム・無機リンの低下等)が現れた場合には減量又はビタミンDの投与等適切な処置を行う
- (h)その他:ときに流,熱感が現れることがある
(6)高齢者への投与:高齢者では,生理機能(肝機能,腎機能)が低下していることが多いので,少量から開始するなど用量に留意する
(7)妊婦への投与:動物実験で催奇形作用が認められたとの報告があるので,妊婦又は妊娠している可能性のある婦人に投与する場合には,治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にだけ投与する
(8)室温保存
【製品・薬価】
クランポ−ル 大日本 1g 48.70
クランポ−ル錠 大日本 200mg1錠 13.00
【同効成分】