いや、なんてことないんスよ…
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 1  峠を越えたら栄螺がいる

今回は普段とチョット違う新幹線に乗って行きます。



今回結構遠目の旅なんですが全くといっていいほどノープランです。


ということで今回到着した先は福島です。東北。我々三人としては初見参。というか段々行ってないところが無くなってきました。
今回は鉄道ファンにとっては夢のようなところに行きます。


でもねぇ… そこに向かう次の電車まで3時間近くありますよ(現在10時過ぎ)。その次も3時間後ってどういうこと?
なので本ネタの前に寄り道します。


途中で懐かしいものを発見。白いポストってwwww 少年達にとってはここに必ず見たい本が入っているというとっても逆説的なブツであります。今やネットの時代なのにねぇ…


寄り道も更に脱線しましたが、本来の寄り道はこっち。我が名字と同じ「飯坂温泉」へ向かう飯坂線に乗ります。実は僕の名字は「イイサカ」なんですが、ここんちは「イイザカ」と濁ります。まぁそんな小さな違いは無視です。


でもここでも中途半端に待たされますので、取り敢えず朝飯。ミスドです。


イトウ君相変わらずの食欲。普段無理な節制をしてる分、週末はドカ食いとなる模様。身体壊すよ。


そんなこんなで 次の電車もやってきたようですのでいよいよ向かうとします。


乗車するのは福島交通飯坂線です。路線距離9.2km駅数12駅と実にこぢんまりとした路線です。


そして運行されている車輌は元東急電鉄を走っていた7000系です。昭和39年製造って俺らより先輩w


この波形の側部の造形が実に東急。


そして電車に揺られることおよそ25分、約束の地に着きました。


小学生の頃、社会の時間に地図帳で見かけてから一度は来てみたかった約束の地、飯坂温泉にやってきました。22年越しの夢が叶った瞬間でございます。
それにしても「飯」の次が「鼻水」の坂ってのもなんだかなぁ。


でもなんだかチョイ寂れ気味… (´・ω・`)ショボーン


ちょwwww つたやwwww 駅前にちゃんとTSUTAYAがありますwwww


めっちゃ気になる薬屋の看板。薬局の名前より仁丹のロゴの方がデカイ!


そして負けじとデカイ「SKIN」の文字。人口減って飯坂線の乗客も毎年過去最低を更新し続けているのにbirth controlなんかしてる場合かっての。


駅前には大きなアーチ橋が掛けられております。欄干に立てられたライトが温泉風情を絶妙に醸し出しております。


そして橋のたもとには観光案内所がございます。何か有益な情報でもあるかと思いましたが、殆ど得るものはありませんでしたので適当にその辺をブラつきましょう。


寂れ証拠その1。マンダム旧ロゴw


寂れ証拠その2。閉店に際し町内会に寄付ってあまりにもの悲しくなります。


寂れ証拠その3。ほぼ廃墟になった元巨大ホテル。最早こんなサイズのホテルは経営が成り立たなくなるほどの客しか来ないようです。熱海といい無個性で大量な客を適当に捌くような温泉はどこもかしこもこんな感じです。皆がみんな黒川温泉になれる訳じゃあありません。


そんなこんなでウロウロしてたら飯坂温泉発祥の地に辿り着きました。この辺りは昔の雰囲気を残すことにある程度成功しているようです。


こちら日本最古の木造建築共同浴場と言い張ってる「鯖湖湯」です。確かに最初は1889(明治22)年に建造されたでしょうが、改築しちゃ意味がありません。


93年に改築された割には未だ随分と木材が綺麗です。


こちらも木造の貯湯塔。でっけぇ風呂桶ですね。


で、風呂にでも入りたかったのですが、次のネタの時間までにそんなに余裕があるわけでもないので泣く泣くスルー。(つД`)
お茶を濁すわけではないけど、足湯に浸かりました。ビバノンノン。


そろそろ福島に戻らなきゃいけませんのでまたフラフラと駅に向かいます。写真右側の煙草の看板のように全体的に街は古い感じなんですが、それが中途半端で温泉街としての統一感が取れていません。これじゃあ客も減るよ。


社民党が頑張っているところなんかもどん詰まり感が倍増されております。


でもそのまま帰るのもアレなので隣の駅まで歩くことにします。ここ飯坂温泉は松尾芭蕉が奥の細道の途中で立ち寄ったとされる温泉地でありまして、その旧道もこのように残ってます。
でも単なる裏道でしかないというのは折角の売りを潰してる感じが勿体ないです。


そんなこんなで飯坂温泉駅の隣の花水坂までやって参りました。鼻水じゃなくて花水でしたね。


駅的にはなんの変哲もない単線ローカル線の駅住宅街の中にもありますし秘境感はゼロです。


乗り鉄だったイトウ君もデジイチを購入してからはすっかり撮り鉄成分も含有し始めた様子。無理な体勢で写真を撮ること自体に陶酔している感もなきにしもあらずかと。

そして一行は福島駅まで戻って参りました。これからいよいよ今回のメインのネタへと向かいます。


向かう電車はごらんの通りなんの変哲もない車輌です…


ん?線路がJRなのに標準軌?


そうです。今回は山形新幹線も通る奥羽本線(山形線)の峠駅に向かっています。この山形線、新幹線を無理無理通してますんで標準軌仕様となっております。なのでこのように在来線に乗りながら新幹線とすれ違えるという非常にシュールな路線です。



そしてこれまた30分ぐらい揺られてやってきました峠駅。県庁所在地から僅かこの時間で秘境駅に到達でございます。


板谷峠越えの一番高いところだから峠駅だからって「なんて安直なネーミング」って言わない、そこっ。


駅自体は雪囲いの中にある地方の駅でしかないんですが、ここの売りはこんなんじゃありません。


ここの売りは二つありまして、ひとつがあまりに有名な「峠の力餅」。そしてもう一つが1990年に廃止されましたスイッチバックです。
ここ板谷峠は豪雪と急勾配で鳴らした国鉄きっての難所でありました。なので普通列車はスイッチバックを利用してこの峠を越えてまして、な、な、なんと4駅連続のスイッチバックを持つ路線でありました。





見てください、この閑散とした時刻表。毎時ごとの時刻表なんて無意味なので、電車来る時間だけ表記されてます。我々は13:23着の電車で来たんですが、次来る一番早い電車で16:32!元来たところに戻ろうとすると18:02までたっぷり待たされます。基本的に予定なしで暇な我々ですが、そこまで暇じゃありません。次の下りまで3時間ほど待つことにしましょう。


そんなこんなでスイッチバックがあったところから旧ホームの方へ向かうことにしましょう。


こっちの雪囲いは結構古いんじゃないですかね。


この辺りが旧ホーム(のはず)です。我々にはまだまだ時間があります。なので折角なので福島駅で買っていたお弁当を広げてピクニック気分です。やや雪は残っているものの、辺りはすっかり5月の陽気、実にのんびりとしていい気持ちであります。


更に奥の車庫跡に向かいます。


ふきのとうなんかも芽を出しています。こんなところで季節を感じるとはなんとも…


そしてホーム奥のおそらく車庫だったと思われるところ。


雪囲いから零れてくる光が錆びたレールを照らして、柔らかい雰囲気を醸し出しています。
ここはとってもゆっくり時間が流れているかのようです。


手動のポイント切り替え器。 錆び付いてて流石に動きませんでした。



時代に取り残され朽ちていくものを見るのは何とも云えない寂しさがありますが、時代を支えてくれていたものとして愛おしさもあります。


そして更に奥には抜けていないトンネルが。これを作る理由って何なんでしょう。車庫作るのに長さが足りなかったとかしか考えられませんが…


実はこの中かなり暗いんですが今回ミニ三脚持ってきてまして、それで固定して撮影したらえらく明るい写真に。


そんなこんなで線路を満喫しましたらその後は周辺の探索です。それにしてもまわりには何にもありません。一応2件ほど御茶屋とメシ屋があるんですが一体誰が来るのかと。こんな所来るのは我々のような物好きだけじゃないかと。


峠の力餅。その数少ないお店のあまりにも有名なお土産です。


そしてこちらが売ってるお茶屋で食べたもの。ここ一丁前にウェブなんてこしらえてますが、思いっきり何の変哲もないお茶屋さんです。しかしこの納豆餅はマジでヒット。餅は元々米で作ってありますから辛いもの、甘いものなんでも合うわけですが、何故か納豆と組み合わせるのは頭にありませんでした。これならいくらでもいけますよ。


この路線の最大の見所、在来線上を新幹線が通ります。流石に最高速なんかじゃ走れませんが「新幹線が走ってる」という一点のみでなんだか興奮します。


この工場感がなんともいい感じです。もう少し小綺麗だとドイツ辺りの駅にも見えてきそうです。


そしてようやくやってきた次の電車に乗って峠駅を離れました。長い長い滞在時間も終わってみれば少し名残惜しかったりもしません。


で、向かった先は山形の米沢。ココまで来れば多少は余裕を持ってあちこち移動することができます。


こけしの産地でもある米沢ですが、駅にこんな風に展示してるのは流石にどうかと。かなり不気味であります。


結局米沢では何にもせず、駅からも出ませんでした。米沢牛を喰うとかのイベント入れても良かったんですが今日は福島で夕食の予定ありなので泣く泣く断念。新幹線に乗って福島駅まで帰ってきました。


そして本日は「鶏けん」というお店にお邪魔しました。思いっきり適当にというかなんとなく惹かれるまま入ったお店ですが、後から合流した福島に住んでいる大学時代からの友人(2枚下の写真右側)に言わせると「人気あって普通は入れないよ」なお店のこと。いやぁ、何度も自慢するようでなんですが、僕の店を選ぶ鼻はホント間違いないですな。自分でも惚れ惚れします(酩酊中)。


てな訳で、ここは焼鳥屋ですが、鶏の鮮度が抜群でして全てが満足。しかも福島が誇る廣木酒造の日本酒「飛露喜」 が色々と置いてあります。最近全国的に有名になっちゃって東京じゃ結構売り切れてたりするんですが、こんなに何種類も一度に飲めるなんてホント幸せ満喫という感じであります。


いやぁ、もうすっかりご満悦であります。ボクもかなり酔ってる模様でニヤついてます。
そしてここでひとつハプニング。イトウ君翌々日から海外出張を控えてるため今日中に東京に戻りたかった模様ですが、酔っ払ったボクが時間嘘言ったり、もの凄く場を盛り上げたりしたので敢えなく終電をスルーです。カレのがっかりする顔を見るのは堪らなく楽しいです。まぁいいじゃん、この後もイロイロと福島の夜を満喫しましょうや。


最後の〆は何故かラーメン。しかもちゃんと店舗構えてるくせに「屋台ラーメン」とはこれ如何に。


で、味はごく普通。喜多方ラーメンを擁する割に福島の実力はこんなもんなんでしょうか。そんなこんなで福島の夜は更けていきます…

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