羽黒山温泉 やまぶし温泉ゆぽか★★★★ |
![]() |
羽黒山入り口の公営温泉 ■概要 山形県羽黒町は庄内平野の東にあって、修験道の霊場、羽黒山の町だ。鶴岡市と羽黒町の境界近くに、羽黒町の公営温泉庄内の「やまぶし温泉ゆぽか」がある。 田圃のなかに忽然と銀色に輝く大きくてモダンな建物がある。ゆぽかは1997年にオープンしてから地元の人にたいへんな人気だそうだ。「ゆぽか」の名前は「ぽかぽか温まる湯」という意味だ。 ![]() 内部はまるでホテルのようなカウンターがあって、明るく清潔だ。設備は大風呂、露天風呂、サウナ、水風呂がある。また、障害者向けの家族風呂(要予約)がある。食事処や休憩用個室もある。 ![]() ■所在地 山形県東田川郡羽黒町大字後田字谷地田188 TEL:0235−62−4855 FAX:0235−62−4866 |
![]() ■印象 浴室は明るく、大きな窓の前が広い浴槽になっている。浴槽の一角は泡が出る気泡湯になっている。お湯はやや熱め、さっぱりとした入り心地だ。お湯をなめると相当塩辛い。 泉質はナトリウム・カルシウム−塩化物温泉(含塩化土類食塩泉)、源泉の温度は74.7度である。驚いたことに分析表によると蒸発残留物は28380mgもある。 ![]() 露天風呂も広々として気持ちがよい。周囲の塀は高いが、立ち上がると羽黒山や月山が見える。露天風呂に使っていると、気持ちよい風を顔に受けて最高の気分だ。濃い食塩泉なので温まりすぎて、湯上がりでも汗がたくさん出た。 車椅子トイレもあって、バリアフリーとしても良い施設だと思う。料金、設備、サービスとも満足できる温泉施設だ。お勧めする。 |
■営業
■交通 |
■羽黒山 月山、湯殿山、羽黒山を出羽三山という。修験道(しゅげんどう)の聖地である。月山は山を歩く修行の場だが、羽黒山は宗教施設が並ぶ実質的な中心地である。 ![]() 羽黒町の宿坊街から、正門を通って山頂まで石段が続いている。2400段あるそうだ。ちょっと散歩のつもりで出かけたが、登るだけで1時間近くかかってしまった。 羽黒山の参道は巨大な日本庭園のような感じだ。巨大な杉木立の中に大きな滝があり、小川が流れ、朱塗りの橋がある。そこここに小さな社や、石碑がある。 |
国宝の五重の塔は、参道の途中にある。杉の巨木間にモノトーンの建物が静かに立っている。色が塗られていない。初めは白木だったのが風雪で色が変わっている。屋根は「こけら」で造られている。約600年前に再建された東北最古の塔だという。 羽黒山は鳥居があって、山頂には神社があるけれど、仏教の塔があることでここは特殊な世界だと感じられる。修験道は山岳信仰、神道、仏教が合わさった「神仏習合」の世界である。羽黒山は神社でもありお寺でもあった。明治になって神仏分離令によって、寺の部分が破壊された。そのときかろうじて塔は残されたそうだ。 ![]() |
![]() 山頂には本殿である三神合祭殿がある。朱塗りの神社のような寺のような建物だ。屋根は重厚な茅葺きである。すばらしい彫刻があって見飽きない。特に入り口の天井に信者をにらみつけるような黒鬼の彫刻は印象深い。 山頂へはバスも入れる有料道路ができている。駐車場付近はお土産屋が並んでいる。参道の石段はムリだという人でも簡単に参詣できる。 1689年6月に松尾芭蕉が羽黒山を訪れている。芭蕉の句碑が参道中程にあった。 涼しさやほの三日月の羽黒山 |