熱い食塩泉のひなびた共同浴場 ■概要 湯野浜温泉は山形県の日本海側最大の温泉地だ。長い砂浜に沿って大きな温泉ホテルが何軒もある。古い温泉地だけあって共同浴場もちゃんとある。 2ヶ所ある共同浴場のうち温泉街の南の端にあるのが上区共同浴場だ。普通の湯小屋を想像して探しても見つからない。上区共同浴場は2階が展望台のようになった円筒形のコンクリート建物だ。 ![]() 入り口は風当たりの少ない海の反対側にある。ずいぶん年季の入った建物だ。内部も古びてはいるが、使い込まれて味がある。自販機で90円の入浴券を買って番台に出す。ずいぶん安い料金だ。 ■所在地 山形県鶴岡市湯野浜1−6−1 TEL:0235−75−2258(観光協会) |
![]() ■印象 半地下の浴室はかなり広い。浴槽は横長のDの字型。高い位置に小さな窓があるだけだが、強い照明があるので浴室はけっこう明るい。 お湯はわずかに濁っているが、透明でかなり熱いお湯だ。思い切ってかけ湯をして、ソロリとお湯に入る。壁の湯口から熱い源泉が投入されて、かけ流されている。 お湯をなめてみると薄いソバツユくらいの塩かげんだ。泉質はナトリウム・カルシウム−塩化物温泉、56.1℃、蒸発残留物5.985g、pH8.4(湯野浜各種源泉の混合泉)。 カランはないので、浴槽のお湯を汲んで使う昔ながらの共同湯だ。お湯があふれて床を暖めるので、ゴロリと横になっている人もいる。これも昔からの共同湯らしい。 ぬくもりの強い食塩泉で温度も他界のですぐにのぼせそうになる。先客を真似してトドになるのも気持よい。ひなび湯の好きな方にお勧めする。 |
■営業
■交通 山形自動車道の鶴岡ICを降りて、国道7号線、国道112号線で西に向かう。日本海に出て5kmほど北上すると湯野浜温泉に入る。上区共同浴場は海岸沿いで温泉街の入り口にある。駐車場は国道の海側にある。 ![]() 調査日:2006年5月 |