シンプルだが気持ちよい湯治湯
■概要
北海道十勝地方の東に面白い名前の温泉があるので行ってみた。留真(るしん)温泉は町から遠くはなれた丘陵地帯の谷間、留真川のほとりにある。
明治中期1900年ころに発見され、大正時代は浦幌炭鉱の温泉旅館として栄えた、北海道では古い方の温泉だ。炭鉱の閉山で一時閉鎖されたが、1966年に浦幌町が復興し、現在は民営となっている。

温泉までは立派な2車線の舗装道路が続く。その先は林道ファンには有名な道東スーパー林道になる。大きな看板がある建物は古い歴史を感じさせないが、北海道の湯治場らしい雰囲気だ。

入り口付近に休憩用のソファーがある。2階に12畳ほどの休憩室もある。
■所在地
北海道十勝郡浦幌町字留真177
TEL:01557−6−4410 |

■印象
中央にタイルの浴槽があるシンプルで清潔な浴室だ。龍頭の湯口からとうとうとお湯が流れ込む。透明なお湯はとても気持ちよい。
かすかに硫黄臭があって、飲むと薄いタマゴ味だ。ツルスベ感がはっきりある。 泉質は単純硫黄温泉、成分総計193mg/kg、源泉の温度30.6℃、勇出量310L(自噴)
。 pHは9.6もある。

露天風呂は留真川のほとりにある。2つに仕切られていて、このお湯も気持ちよく掛流しだ。囲いがあるので湯に浸かっていれば川の眺めはないが、静かな中にせせらぎの音が心地よい。
露天風呂は女湯側からも行ける。昔は混浴だったそうだが今は日によって男女が入れ替わる。月火木土が男性、水金日が女性だ。
十勝の東部は丘陵地帯で人はあまり住んでいない。そのなかに取り残されたようにある温泉だ。刺激が少ないお湯なので、じっくりした湯治に好適だろう。
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■営業
営業時間 |
11:00−21:00 |
休館日 |
無休 |
料金 |
400円 |
■交通
道東自動車道の本別ICを降りて、本別町から道道56号線(本別浦幌線)を南下する。20kmほど走って留真郵便局を見つけて左折、5kmほど。別ルートとして、国道36号線で浦幌町に行き、道道56号線を北上する。
駐車場は広い。

調査日:2003年8月
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