第四巻『運命の流れる中で・・』
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アドルの憎しみは高まり、ダームの力も増していく。 一方、リリアはキースを振りほどき、アドルを追いかけんとする。 その時、ゴーバン達三人が神殿上層部、 女神の石像が安置された部屋へ到着した。 それを受けとった瞬間、ルタ=ジェンマは女神の真の想いを知る。 しかし、レアがアドルに教えた旋律を演奏しなければ、 魔物の呪いを解き、アドルを助けることはできない。 |
そこへリリアとキースがやってきた。 キースは妨害しようとゴーバン達に切り掛かる。 魔物であるキースを殺そうとするドギを、リリアは必死で止める。 レアがルタ=ジェンマに呪いを解くことができる旋律を教えようとした、 まさにその時だった。 女神像の背後からダレスが現れ、女神達の力を封じ込める。 そのダレスに、キースが立ち向かうものの、力及ばずキースは倒れる。 そして、キースはなんとか自我を取り戻し、自らの過去を語る。 彼は昔、魔物を殺して、同じ魔物になる呪いをかけられたのであった。 そしてリリアはルタ=ジェンマに、 呪いを解くことができる旋律を知っていると言い、ハーモニカを預かるのだった |
鐘つき堂へ向かうリリアを止めるため、キースはリリアに彼女の秘密を打ち明ける。 昔、死にかかっていたリリアをキースは魔物の命を与えて救ったのだった。 魔物は魔力が生み出したもの。 だからリリアの命も魔力とともに尽きるというのだ。 しかし、やがて高まるダームの魔力によって己を制御できなくなり、 リリアを殺しそうになったキースは自らの腕を切り落とし、 そのまま地上へ落下してしまう。 |
そのころアドルはダームと対峙していた。 ダームはフィーナとレアを操り、全て予定通りだったのだとアドルに告げさせる。 その言葉に絶望したアドルは全てをあきらめ、いまにもダームの『体』にされんとしていた。 |
リリアは苦しみながらも鐘つき堂の頂上へとやってきた。 アドルが憎しみを向けるほどダームの力は増していく。 それとともにダームの魔力も高まり、苦しむリリア。 さらに、石と化したサダの無惨な姿を見てしまう。 しかしリリアは己の運命をアドルに託し、勇気を振り絞ってハーモニカを奏でる。 それはいつか、アドルが村を見下ろす高台で草笛を吹いたときの曲だった。 やがて流れる雲が止まり、弱々しい旋律がとぎれるとともにリリアは倒れた。 人々は石化の呪いから解かれ、アドルも正気に返り、フィーナとレアは解放された。 そしてアドルは夢の中で、フィーナが女神の姿を現すのを見る。 |
ダームは魔物に最も近いリリアを自らの体としようと企み、彼女を呼び寄せる。 しかしリリアがダームへと吸収されようとしたその時ダームの体が崩れだした。 人の欲望がダームを作ったことを悟ったリリアは、ダームに深い同情を寄せた。 それにより憎しみと欲望から出来ているダームは苦しみ、崩壊しだしたのだ。 それを呆然と見つめていたアドルだったが、やがて正気を取り戻し 人はまだ魔力を手に入れるべきではなかった、 と言うやいなや、ファクトから授かった魔法のマントを投げ捨てる。 |
そしてリリアの合図とともに、アドルは剣を黒い真珠に突き立てた。 その瞬間、真珠にひびが入り、光とともに、ダームの体は粉々に砕け散った。 そしてダームが砕け散っても自分が女神のままであることを知り、 アドルとの別れを予感したフィーナは思わず涙を流す。 そしてフィーナやレアの呼びかけで、ゴーバンたちは儀式を行う。 |
イースは無事地上に降り立った。 そして、光に包まれたリリアはゆっくりと空中からアドルの元に舞い降りる。 彼女の手の中には、汚れのない、小さな黒い真珠だけが残っていた。 そこへフィーナとレアが現れた。 リリアの手の中の黒い真珠は、ひとりでにフィーナの元へと返った。 リリアはフィーナに金のペンダントをアドルに渡さずにいた事を詫び、 ペンダントをフィーナに返そうとする。 フィーナは金のペンダントを自分の代わりにリリアが持っているように、 と言うと、涙を見せまいと顔を背けた。 |
アドルは女神たちへ別れを告げると、神殿を後にした。 一方、永遠にアドルを思う、と心に誓い思わず涙ぐむフィーナ。 そして、2人は黒真珠を見守り続けるため、大空へと去っていった。 神殿の外に出てみると、そこには死んだはずのマリアがいた。 喜びの抱擁を交わすサダとマリア。 そして、地上に降りたイースに朝が訪れようとしていた・・ |
それからしばらくして、喜びにわきかえる村では、 サダとマリアの結婚式が執り行われていた。 マリアはリリアの幸せを願い、ブーケを投げ渡す。 そのころアドルは、すでに旅立ちの準備を終え、船出していた。 後を追いかけるリリアだったが、手を振るアドルはどんどん遠ざかっていった・・ |
THE END
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このページの写真はアニメからキャプチャーしたもので、引用物と見なしています。