階段を抜けると、そこは墓場だった。(雪国の冒頭ではない。)
聖杯を手に入れるため、おそるおそる墓を調べるアセトくん。
すると、墓の下から強力なアンデットモンスターが登場!
光の術法「スターファイア」の連発とセーブ&リセットでなんとか勝利。
でも聖杯は手にはいらない。
あきらめるもんか、と墓地を荒らしまくるアセトくんとアイシャ。
その様はまさに鬼。もう畳の上では死ねない。
(プレイタイムでは2、3分程度だけど)数時間後。
地下墓地をあらしまくったあげく、聖杯を手に入れた途端
「このままでは はかどろぼうになってしまう・・」
などと躊躇する不思議なアセト君。
すると、
「持って行きなさい!それを持ち、ヴァンパイアを滅するのです!」
と、突如聖女アグネスの声がする。
しかし、突然アグネスが出てくるなんて怪しいなぁ。
墓を荒らしまくったのにやたら優しいし。
墓荒らしは犯罪なのに・・へんな聖女。
まさか・・アセトくんが自己正当化のためにでっちあげたのでは・・なんとなく疑惑を感じるプレイヤーであった。考えすぎ。
南エスタミルに戻ってみると、旅芸人らしき赤毛の美女と、このへんの下町出身らしき黒髪に中背の青年を発見。
未成年はミルク、大人は酒を肴に、身の上話に花が咲く・・わけないか。
一緒に酒を飲んで盛りあがる十代コンビであった。
青年は「ちょっとばかし」居づらくなったので、ほとぼりさましにここを旅だとうとしているらしい。
赤毛の美女は、一座から離れて旅をしているのであった。
そして、二人はこれから伝説の「運命の石」と呼ばれる宝石をさがす旅に出ることにしたらしい。
二人はこれからローザリアに眠る「水の力をもつ石」、アクアマリンを探索するつもりなのだ。
つづいてアセトくんとアイシャがどうしてここまできたのか説明すると、
「そうかい、いろいろあったんだね・・一緒にいこう!旅は道連れってね!」
と言ってくれた。
ラッキー!感激して小躍りするプレイヤー。
「そういえば、名のってなかったな。おいら、ジャミルってんだ。よろしくな!」
「あたしはバーバラ。」
と、いうわけで二人が仲間に加わった。
・・ところが。
思ったよりバーバラは強かった。
ジャミルはその倍のスピードで急成長。
アセトくんはただもう、美しく回転し、おみ足をたかだかと上げてレベルアップしていく二人を呆然と見つめるのみ。
やっぱりバーバラはやめよう、とプレイヤーは決心した。アセトくんとアイシャの成長の妨げになってしまっては元も子もない。
バーバラからアメジストと地図のうつしをもらった(奪った)アセトくんは、その足でパブへ直行した。
「仲間からはずしたい人がいるんじゃないの?」
と、マスターが待ちかまえていたかのように声をかけると、アセトくんはすかさず小声で応答した。
「たのむ、おさらばしたい奴がいるんだ。」
育ちの良さをかなぐり捨てるアセトくん。
もはやなりふりかまってなんかいられない。
密談するアセトくんとマスター。ごにょごにょごにょ。
ヒソヒソ話のあと、マスターに「ちょっと耳寄りな情報」を聞いたバーバラとジャミルは、アクアマリン探索をとりやめて、急きょフロンティアに向かうことにしたのでした。
ちなみに、フロンティアは南エスタミルからさらに南西にいき、タルミッタの西から続く「ニューロード」を通ってやっと到着する開拓地。バーバラでゲームスタートするとここからはじまる。
バーバラの地図をもらっていろんな所にいけるようになった十代コンビは、さっそく火の術法から守ってくれるという「アクアマリン」を探しにいくことにした。
船 にのって北バファル大陸にある北エスタミルについた途端 、あ、そうだ、ついでにアイシャを彼女の村につれていってあげよう、などとプレイヤーは思い立った。
(ってついでかい。)
アクアマリンの眠る美しい湖、クリスタルレイクは同名の町のすぐ南にあるが、恐いモンスター(魚系)が一杯。
たまに追いつかれて戦闘になったけど、2、3グループけちらしつつ先に進む。
(主人公 たちと同じで、一匹に見えても実は沢山いるのです)
そしてアクアマリンの隠された洞窟へ。
洞窟には宝が一杯。
ジュエルを除けばすかんぴんだったアセトくんたちは財宝を前に大喜び。
さらにボスの巨大な花をスターファイアで丸焼きにして、アクアマリンを入手。
その宝石があんまり奇麗だったので・・・・
「ちょっと借りるだけさっ。」
「あとで返すからいいんだもーん。」
二人は最終決戦後返す事にした。(なんだそりゃ)
クリスタルレイクを後にしたアセトくんとアイシャ達は、ナイトハルトに見つからないようにコソコソとアイシャの故郷ガレサステップへとやってきた。
「ここが私の村よ!送ってくれて、ありがとう!みんなに
紹介するね。ちょっと、まってて!」
と、いうなり、アイシャは村の中へと走って行った。
その瞬間、
「寂しいむらだな」
つい、冷たいセリフが口から出る支配階級なアセトくんであった。
「テーイ、ナサイタ!」叫ぶアイシャの声がしても、しんと村中静まりかえっている。
さすがにおかしいな、と思ったアセトくんは、アイシャの後を追うことにした。
周りを見ると、まるで今さっきまで人がいたようにたき火が赤々と燃えている。
生活雑貨も食料もそのままにしてでていったようだ。
まるで、人間だけが空中に消えてしまったみたいだ、とアセトくんは思った。
「・・・ナ、サアト、コエタイ・・・・コエタイ」
我を忘れて叫び続けるアイシャはあまりにも痛ましいので、思わず死に別れた両親と、生き別れの姉(しかも見捨てた)を思いだし、
「アイシャ、しっかり!きっと、みんな大丈夫。元気をだすんだ!」
とはげますアセトくんはいつになく一生懸命であった。
注:これらの台詞は誰が主人公でも同じであって、アルベルト主人公独自のものではありません。
感動したアイシャは、
「・・・・ありがとう。・・・・ありがと・・う・・・・」
と、涙ながらに言うと、アセトくんの生き別れの姉を一緒に探しだそうと言ってくれたのであった。
まさに母ならぬ、祖父と姉を探して三千里。
その様はまるで薄幸の兄妹である。
ああよかった。ここでお別れになったら計画が台無しだもんなぁ、とつぶやくプレイヤー。
感動もへったくれもない。
結局、どうする事もできないのでとりあえずスターソードを買いにいくことにした。
メルビルに渡るため、ガレサステップを超えてウロ経由でノースポイントへいき、そこから船に乗ってサンゴ海に浮かぶ孤島、アロン島に渡り、さらに船にのってメルビルへいくことにした。
しかし、やたら遠い。しかも、メルビル行きの船賃は、
「お一人様200金です。」
なにぃ・・!?やはり帝国。守銭奴だ。
ほかに船もなし。乗るしかないか。