瀧本労働衛生コンサルタント事務所(大阪)

有休の取得率47% 祝日多く取りにくい? 09年調査


  厚生労働省が14日発表した就労条件総合調査によると、2009年の年次
有給休暇の取得率は47.1%(前年比0.3ポイント減)で、10年連続で50%
を下回った。企業が従業員に与えた年間の平均日数は17.9日だったが、取
得は8.5日。有給休暇を取ることをためらう傾向が続いている。

  従業員30人以上の企業6143社を対象に調査し、4406社が回答した。

  企業規模別の取得率は1千人以上では53.5%だったが、300〜999人は
44.9%、100〜299人は45.0%、30〜99人は41.0%にとどまった。業
種別では電気・ガス・水道業が74.2%で最も高く、宿泊業・飲食サービス業が
31.4%と最も低かった。

  与えられる有給休暇日数が年間25〜30日と多いイギリスなど欧州各国で
は、取得率はほぼ100%。日本の場合、祝日などが欧州各国より年間4〜7日
多い。厚労省の担当者は、「祝日の多さも取得率伸び悩みの要因の一つにな
っている」と分析する。

  厚労省は、計画的に有給休暇をとりやすくする制度を導入した企業への助成
金制度を08年度に導入。今春には労働時間等設定改善法に基づくガイドライ
ンを改正し、労使で有給休暇取得率の数値目標を設けることを努力義務にし
た。

(朝日新聞 2010年10月14日)


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