概要
本仕様は、World Wide Webの出版用言語であるハイパーテキストマーク付け言語 (HyperText Markup Language: HTML) を定義するものである。本仕様は、HTML 4の系統であるHTML 4.01を定義する。HTMLの以前の版 (HTML 3.2
[HTML32] 及び HTML 2.0 [RFC1866]) に含まれる、テキスト、マルチメディア、ハイパーリンク機構に加え、HTML 4はマルチメディアの幅を広げ、スクリプト言語やスタイルシート、優れた印刷機能、ハンディキャップを持つ人々からの高いアクセス性をサポートすることになった。HTML 4は更に、Webを真にWorld Wideにするという目標に向けた、文書の国際化について大きな一歩を踏み出した。
HTML 4は、国際標準 ISO 8879 ―― 文書記述言語 [ISO8879] に適合するSGMLアプリケーションの1つである。
この文書の地位
この節は、本書の公開時における地位を述べるものである。他の文書がこの文書を引き継ぐ場合もあり得る。本書の系列にある文書に関する最新の地位についてはW3Cが管理する。
本書は、HTML 4の系列仕様群の1つであるHTML 4.01仕様を定義する。HTML 4の最初の版は
HTML 4.0 [HTML40] であり、1997年12月18日付で公開され、1998年4月24日付で改訂版が出された。
本書はHTML 4.01仕様の最初の文書である。ここには、編集上の問題に留まらない
1998年4月24日付版 HTML 4.0仕様からの変更点が含まれる。
例えば、DTDに幾つかの変更が為された。
本書は以前の版のHTML 4.0仕様を廃棄するものであるが、W3Cは以前の版もW3CのWebサイトで入手可能な状態にしておく。
本書はW3Cメンバー及び他の利害関係者の間でレビューし、議長の決定によりW3C勧告とされたものである。定まった文書であるから、参照元としたり、他の文書で規範として引用したりしてもよい。勧告作成におけるW3Cの役割は、仕様への注意を喚起することと、仕様が広く採用されるよう働きかけることである。こうすることで、Webの機能性と相互運用性を高められる。
W3Cは、ユーザエージェント及び著者(特にオーサリングツール)に対し、HTML 4.0文書ではなくHTML 4.01文書を作成するよう推奨する。また、著者に対し、HTML 3.2文書ではなくHTML 4文書を作成するよう推奨する。
更に後方互換性のため、HTML 4を解釈するツールに対し、HTML 3.2とHTML 2.0のサポートをも継続するよう推奨する。
次世代HTMLである「拡張可能なハイパーテキストマーク付け言語 (Extensible HyperText
Markup Language [XHTML]」についての情報は、W3C HTML活動およびW3C技術レポートリストを参照されたい。
本書はW3C HTML活動の一環として作成された。
HTML作業グループ (メンバー限定)の目標については
HTML作業グループ憲章 (メンバー限定)で議論される。
現在のW3C勧告及び他の技術文書の一覧は、
http://www.w3.org/TR で得られる。
HTMLの機能に関する公開討論は、
www-html@w3.org (www-html@w3.orgのアーカイブ)で行う。
入手可能な言語
英語版のみが本仕様の正規の版である。しかしながら、本書の翻訳については、
http://www.w3.org/MarkUp/html4-updates/translations を参照されたい。
正誤情報
- 本仕様について判明している正誤情報ついては、以下で得られる。
-
http://www.w3.org/MarkUp/html4-updates/errata
本書の誤りについては、
www-html-editor@w3.org
まで報告されたい。
【邦訳上の誤りについては、
uchida@happy.email.ne.jp
まで御一報くださるよう、お願い致します。】
- HTML 4
仕様について
- 本仕様書の構成
- 仕様の記述法
- 要素と属性
- 注記と例示
- 謝辞
- この改訂版に関する謝辞
- 著作権の覚書
- HTML 4の概説
- World Wide
Webとは何か?
- URIの概説
- 部分識別子
- 相対URI
- HTMLとは何か?
- HTMLの略歴
- HTML 4
- 国際化
- アクセス性
- 表
- マルチメディア文書
- スタイルシート
- スクリプト
- 印刷
- HTML 4による文書の設計
- 構造とプレゼンテーションの分離
- 広汎なWebアクセス性の考慮
- ユーザエージェントの逐次表示を助けること
- SGMLとHTMLの関係
- SGMLの概説
- HTMLで用いられるSGML構成素
- 要素
- 属性
- 文字参照
- コメント
- HTML
DTDの読み方
- DTDコメント
- パラメータ実体定義
- 要素宣言
- 属性定義
- 適合条件: 必須事項と推奨事項
- 定義
- SGML
- MIMEタイプtext/html
- HTML文書の表現 ――文字集合、文字符号化方法、並びに実体
- 文書文字集合
- 文字符号化方法
- 符号化の選択
- 文字符号化方法の指定
- 文字参照
- 数値文字参照
- 文字実体参照
- 表示できない文字
- HTMLの基本データ形式 ――文字データ、色、長さ、URI、MIMEタイプ、等
- 文字種情報
- SGML基本形式
- テキスト列
- URI
- 色
- 色を用いる際の注意
- 長さ
- MIMEタイプ
- 言語コード
- 文字符号化方法
- 単一文字
- 日付と時刻
- リンク形式
- 出力メディア
- スクリプトデータ
- スタイルシートデータ
- 目標フレーム名
- HTML文書の全体構造 ――文書のヘッダと本体
- HTML文書の構造の概説
- HTMLバージョン情報
- HTML要素
- 文書のヘッダ
- HEAD要素
- TITLE要素
- title属性
- メタデータ
- 文書本体
- BODY要素
- 要素識別子:
id属性とclass属性
- ブロックレベル要素と行内要素
- 要素のグループ化:
DIV要素とSPAN要素
- 見出し: H1、H2、H3、H4、H5、H6要素
- ADDRESS要素
- 言語情報とテキスト方向 ――テキストの国際化の検討
- 文書の言語指定: lang属性
- 言語コード
- 言語コードの継承
- 言語コードの解釈
- テキストと表の方向性指定: dir属性
- 双方向アルゴリズムの概説
- テキスト方向情報の継承
- 埋込みテキストの方向指定
- 双方向アルゴリズムの上書き: BDO要素
- 方向性及び結合制御の文字参照
- 双方向性へのスタイルシートの効果
- テキスト ――段落、行、フレーズ
- 空白類
- 構造化テキスト
- フレーズ要素: EM、STRONG、DFN、CODE、
SAMP、KBD、VAR、
CITE、ABBR、及びACRONYM要素
- 引用: BLOCKQUOTE要素とQ要素
- 上つきと下つき: SUB要素とSUP要素
- 行と段落
- 段落: P要素
- 行区切りの制御
- ハイフンづけ
- 整形済テキスト:
PRE要素
- 段落の視覚的レンダリング
- 文書の変更に目印をつける:
INS要素とDEL要素
- リスト ――順不同リスト、序列リスト、定義リスト
- リストの概説
- 順不同リスト (UL)、序列リスト (OL)、及びリスト項目(LI)
- 定義リスト: DL、DT、及び
DD要素
- リストの視覚的レンダリング
- DIR要素とMENU要素
- 表
- 表の概説
- 表を構成する諸要素
- TABLE要素
- 表題:
CAPTION要素
- 行グループ: THEAD、TFOOT、及びTBODY要素
- 列グループ:
COLGROUP要素とCOL要素
- 表の行: TR要素
- 表のコマ:
TH要素とTD要素
- 視覚系ユーザエージェントによる表の整形
- 枠線と罫線
- 水平及び垂直方向の配置
- コマのマージン
- 非視覚系ユーザエージェントによる表のレンダリング
- データのコマと見出し情報の連携
- コマのカテゴリーづけ
- 見出し情報検知のアルゴリズム
- 見本の表
- リンク ――ハイパーテキストリンクとメディア非依存のリンク
- リンクとアンカーの概説
- リンク先リソースの訪問
- 他のリンク関係
- アンカーとリンクの指定
- リンクの表題
- 国際化とリンク
- A要素
- アンカー名のシンタクス
- 入れ子のリンクは不正である
- id属性によるアンカー
- 取得不能リソースと識別不能リソース
- 文書の関係性:
LINK要素
- 順向リンクと逆向リンク
- リンクと外部スタイルシート
- リンクと検索エンジン
- パス情報:
BASE要素
- 相対URIの解決
- オブジェクト、画像、アプレット
- オブジェクト、画像、アプレットの概説
- 画像の包含:
IMG要素
- 一般的包含:
OBJECT要素
- オブジェクトのレンダリング規則
- オブジェクトの初期化: PARAM要素
- オブジェクトのグローバルな命名スキーム
- オブジェクトの宣言とインスタンス化
- アプレットの包含:
APPLET要素
- 埋め込み文書に関する注意
- イメージマップ
- クライアント側イメージマップ: MAP要素とAREA要素
- サーバ側イメージマップ
- 画像、オブジェクト、アプレットの視覚的プレゼンテーション
- 幅と高さ
- オブジェクトの周囲の空白
- ボーダー
- 配置
- 代替テキストの指定方法
- スタイルシート ――HTML文書にスタイルを付加する
- スタイルシートの概説
- HTMLへのスタイルの付加
- デフォルトスタイルシート言語の設定
- 行内スタイル情報
- ヘッダスタイル情報: STYLE要素
- 出力メディア型
- 外部スタイルシート
- 優先スタイルシートと代替スタイルシート
- 外部スタイルシートの指定
- カスケードするスタイルシート
- メディア依存のカスケード
- 継承とカスケード
- スタイルデータをユーザエージェントから隠す
- HTTPヘッダでスタイルシートにリンクする
- 配置、フォントスタイル、横罫線
- 整形
- 背景色
- 配置
- 浮動オブジェクト
- フォント
- フォントスタイル要素: TT、I、
B、BIG、SMALL、STRIKE、S、及びU要素
- フォント変更要素: FONT要素と
BASEFONT要素
- 罫線: HR要素
- フレーム ――複合ビューでの文書のプレゼンテーション
- フレームの概説
- フレームの割り付け
- FRAMESET要素
- FRAME要素
- 目標フレームの指定
- リンクのデフォルト目標の設定
- 目標のセマンティクス
- 代替内容
- NOFRAMES要素
- フレームの詳細説明
- 行内フレーム:
IFRAME要素
- フォーム ――ユーザ入力フォーム: テキストフィールド、ボタン、メニュー、等
- フォームの概説
- コントロール
- コントロール形式
- FORM要素
- INPUT要素
- INPUT要素で作成するコントロールの形式
- INPUT要素のコントロールを含むフォームの例
- BUTTON要素
- SELECT要素、OPTGROUP要素、並びにOPTION要素
- 選択済み選択肢
- TEXTAREA要素
- ISINDEX要素
- ラベル
- LABEL要素
- フォームを構造化する: FIELDSET要素と
LEGEND要素
- ある要素にフォーカスを合わせる
- タブ移動
- アクセスキー
- 選択不能指定と読み出し専用指定
- 選択不能指定
- 読み出し専用指定
- フォームの提出
- フォームの提出メソッド
- 満足なコントロール
- フォームデータの処理
- フォームのMIMEタイプ
- スクリプト
――アニメーションする文書や賢いフォーム
- スクリプトの概説
- スクリプトをサポートするユーザエージェント向けの文書設計
- SCRIPT要素
- スクリプト言語の指定
- 組込みイベント
- 文書の動的変更
- スクリプトをサポートしないユーザエージェント向けの文書設計
- NOSCRIPT要素
- スクリプトデータをユーザエージェントから隠す
- HTMLのためのSGML参照情報 ――HTMLの公式定義と検証
- 文書の検証
- サンプルSGMLカタログ
- HTML
4のSGML宣言
- SGML宣言
-
文書型定義
- 移行型の文書型定義
- フレーム設定型の文書型定義
- HTML 4の文字実体参照
- 文字実体参照の概説
- ISO 8859-1の文字実体参照
- 文字一覧
- 一般記号、数学記号、ギリシア文字の文字実体参照
- 文字一覧
- マーク付け記号と国際化文字の文字実体参照
- 文字一覧
- 変更点
- 1998年4月24日付版 HTML 4.0仕様から1999年12月24日付版 HTML 4.01仕様へのの変更点
- 仕様の変更
- 誤りの訂正
- 些細なタイプミスの訂正
- 明確化
- あるブラウザで起きる問題
- 1997年12月18日付版から1998年4月24日付版へのの変更点
- 誤りの訂正
- 些細なタイプミスの訂正
- HTML 3.2から HTML 4.0 (1997年12月18日)への変更点
- 要素の変更
- 属性の変更
- アクセス性に関する変更
- メタデータに関する変更
- テキストに関する変更
- リンクに関する変更
- 表に関する変更
- 画像、オブジェクト、イメージマップに関する変更
- フォームに関する変更
- スタイルシートに関する変更
- フレームに関する変更
- スクリプトに関する変更
- 国際化に関する変更
- パフォーマンス上、実装上、設計上の注意
- 不正文書に関する注意
- URI属性値の特種文字
- URI属性値の非ASCII文字
- URI属性値のアンパサンド記号
- SGML実装の注意
- 行区切り
- 非HTMLデータの指定
- サポート制限のあるSGML機能
- 論理型属性
- マーク区間
- 処理命令
- 省略化マーク付け
- 検索エンジンによるサイト索引づけを支援する場合の注意
- 検索ロボット
- 表に関する注意
- 設計原理
- 推奨するレイアウトアルゴリズム
- フォームに関する注意
- 逐次表示
- 将来的計画
- スクリプトに関する注意
- 将来的なスクリプトマクロのために予約されるシンタクス
- フレームに関する注意
- アクセス性に関する注意
- セキュリティに関する注意
- フォームにおけるセキュリティ問題