CD-Rは書き込む(焼くというらしい)と普通のCD-ROMドライブやCDラジカセなどで読み出したり、聞くことができるすぐれ物だ。普通の音楽CDも作れてしまうところがすごい。メディアバレーにも出かけてみると、CD-Rのメディアは1枚200円弱で購入できる。これで、650MBもの大容量記録ができるとはすごい時代になったものだ。
CD-RWメディアは2,000円前後ですが、1000回も書き換えできるなら安い。でも、CD-RWはCDラジカセなどの音楽用プレーヤや普通のCD-ROMドライブでは読めないようです。自分のデータバックアップやパソコンを持っている人との大容量のデータ交換用ですね。ママはデータ交換の必要性はないけど、バックアップにはいいかもしれない。
そんな訳でCD-RWの凄さを認識したので、早速提供してくれるという方にメールで返事をだしました。
と、言っても実は見ず知らずの人ではないのです。ママが学生時代に同じ研究室だった友人で、今は某メーカでCD-RWの研究開発をしているというCD-RWのプロです。時々、この奮闘記を覗いていてくれたらしく、CD-RWで奮闘してみませんかとメールをくれたのです。本当に頂いていいのか確認すると、ドライブとメディアの相性テストやらの評価に使ったもので、すでに御役御免になっているものとのこと。それならば遠慮なくというわけで貰ってしまいました。
宅配便で届いた箱には本当にドライブしか入っていません。取扱説明書無し、ビニール袋無し、紙切れ一枚なし、取り付けネジなし、接続ケーブルなし。でも、CD-Rのプロのメールによるサポートという強力な支援付きです。ママは週末を待って同居人とヨドバシカメラ、メディアバレーへとでかけケーブル、ネジ、書き込みソフトを買ってきました。
書き込みソフトは「B's Recorder GOLD」というものにしました。意外に高くヨドバシ価格で10,880円也。書き込みソフトは普通はCD-Rドライブを購入するとバンドルされているものらしい。今回、ドライブをもらった友人の勧めがあったのと、もらったドライブがサポートされていたのと、ソフトに参考書として「CD-Rの達人」2,200円也が添付されていたことで、これにしました。
提供されたドライブは新製品なので購入したバージョンのソフトではサポートされておらず、アップデータなるソフトをメーカのホームページからダウンロードしてきました。きっと毎月のように新しいドライブが発売されるので、市場に出回っている製品パッケージを差し替えることは不可能なのでしょうけど、ダウンロードしたりする技術や環境の無い人には優しくないです。そういう人はCD-Rなど使えないということか。ちょっと納得行かないけど、まだ成熟してない技術ということなのかな。
とにかく、書き込みソフトをインストールし、アップデータを使って更新し、準備完了です。ちなにみソフトは今どき珍しくフロッピィ3枚(実際使用したのは2枚だけ)に入っていました。CD-ROMドライブをもっていない人のことを考慮しているのかな。
タワー型のエンデバーのケースを外して、今まで付いていた読み込み専用CDドライブの上の空きスペースにCD-Rドライブをネジで止めました。外寸は規格があるようでぴったりです。エンデバーに余分に用意された電源コードを繋ぎ、SCSIケーブルでCD-RドライブとSCSIボードを繋ぎ増設完了です。ケーブルは90センチのものを用意しましたが50センチで十分でした。余分なケーブルがファンの風を遮ったりすることの発熱が心配です。また友人からCD-Rドライブは熱に弱いのでできるだけHDDとは離した方が良いと注意がありました。
写真でわかるようにCD-Rドライブ装着まえにCDの上にあったおでこのような出っ張りがCD-Rドライブのスペースになりました。
CD-RWの接続テストのためにホームページのフォルダをCD-Rに焼いてみることにしました。マニュアルを読むと一回しか書き込めない、シングルセッションCD-R、追記可能なマルチセッションCD-R、トラックアットワンスとディスクアトワンスや書き込み方にもオンザフライ方式などなどいろんな訳の分からない言葉が出てくるのですが、これは後々段々勉強(これがママのやり方だ)することにして取りあえず試してみます。
まず、書き込みの前にスクリーンセイバーやノートンユーティティのようなCPUに割り込みをするアプリケーションを全て終了させます。もし、CD-Rに書き込み中にCPUに割り込み処理が起こると書き込みが中断してエラーになります。4300rpmの高速するCDにレーザでデータを焼き付けていくのですからかなりデリケートな作業(友人の受け売り)です。
書き込むフォルダを「ウェル」と言う場所にドラッグ&ドロップで選択します。8倍速書き込みも可能ですが、最初は慎重に4倍速の書き込みを選び、トラック情報や書き込み形式を設定すると作業用ドライブにイメージファイルを作成します。テスト書き込みの後、書き込みが始まりました。CD-Rドライバの「WRITE」ランプが点灯し書き込んでいることがわかります。2,3分でできあがり、この後、コンペア、ベリファイなどのチェックが行われてCD-Rの出来上がり。
試しに普通のCD読み込み専用ドライブから読んでみると見事にホームページCDができていました。(拍手)
次に、音楽用CDをCD-Rに書き込んでみました。今度は少し時間がかかります(8倍速で書き込んでも演奏時間の8分の1かかります)。できあがったCD-RをオーディオCDデッキに入れたら同じ音(当たり前か)で再生できました。凄い!!
しかし、ここで大失敗。CDのラベル代わりにカシオネームランドで作ったテープを貼ったら、CDデッキがCD-Rを認識しません。あわててテープを剥がしたらアルミ蒸着層まで剥がれてしまいました。よく考えると我が家のCDデッキは前々からちょっと調子が悪かったのでした。慌てずにCD-Rを入れ直せばよかったのかも。
友人に聞いてみると、CDは高速に回転しているので何かを貼ると重量バランスが崩れ、うまく情報が読みとれなくなることがあるらしい。ちょうど洗濯機の脱水時に衣類が団子状態で偏ったまま脱水を始めるとガラガラと大きな音がしますがあれです。
あとで、色々とCD-Rのページをアクセスしていると、オレンジフォーラムという業界団体のホームページにも注意書きがありました。以下、引用です。
だめになったCD-Rはきらきら光る特性を利用しベランダに吊してカラス避けに使えると開発者は申していました。
- レーベル面にシールを貼らない。
- シールはディスクの回転のアンバランスを引き起こしたり、連装タイプの再生機内でひっかかたりするだけでなく、記録層への悪影響も出る場合があるので、貼らない。
- 貼ってあるシールは絶対に剥がさない。
- もし、既にレーベル面にシールが貼ってある時には、絶対に剥がさないこと。剥がすと最悪の場合、前述の理由によって、保護層や反射層が剥がれ、データが再生できなくなってしまう場合がある。
自分でCDを作っていて、昔読んだ村上春樹さんの本を思い出しました。1987年に書かれた「日出ずる国の工場」です。この中で村上春樹さんと安西水丸さんがCD工場を見学に行き、あまりのハイテクぶりにぶっ飛ぶというものでした。それが12年後、自宅で弁当箱サイズの装置でCDが作れる機械が出現するとは、長生きはしてみるものです。
それにしても今回、ホームページが縁で卒業以来十数年も会っていない旧い友人から新しい技術を我が家に導入してもらえ、それをまた奮闘記に書けて心から感謝しています。
ママは、これでいろんなCDを作って遊びたいと思っています。
ところで、町田メディアバレーの隣にあったキヤノンのゼロワンショップが6月中旬に店じまいしてしまいました。また、、ママが2年ちょっと前にサテライトを買ったPCデポ長津田も7/15に店じまいし、大和市にできる大型店に統合されるようです。T-ZONE相模大野店もパッとしないし、そろそろ危ないのではとママは睨んでいます。