森の民でもあるロシアの人々は生活のいろいろな場面で木の製品を多用する。玩具にも木製のものが多い。写真はレニングラード郊外パブロフスクで知り合いになったアルハンゲリスク在住の少女カーチャから贈られたもの。翼を広げた鶴の形なのだが、どう見ても細かな細工をした翼の部分と胴体とを接着剤等でつなげた跡は見あたらず、もともと一つの木片から作り上げたもののようだ。
こちらはボルガを遡航する旅で一緒になったエカテリンブルクの小学生ニーナから贈られたもの。森の動物たちの中でも熊はロシア人にとって特別な畏れかもしくは愛着の対象らしい。
一見すると日本のものではと思うような寄せ木作りの小箱。しかし、宮殿の床などに寄せ木が使われる例は珍しくなく、その職人達がこういうものも作るようになったのかもしれない。ロシアの知人から贈ってもらったもの。
白樺の木は柔らかくて加工しやすいのか、それとも木の色が綺麗だからなのか、この手の民芸品をロシアではよく見かける。写真の小箱は、ムルマンスクの土産物店で買ったもの。
温度計付きの木製壁掛けなんて日本の観光地のお土産みたいではないか。私はあちらの土産物屋さんでこういうものを見つけたことがないけれど、現地からこうして贈られると、あぁまちがいなくあちらにもあるんだと思わないわけにはいかない。それにしてもクモの巣が張っていたり、ペチカの上に腰掛けているおじいさんのズボンにはツギがあったりというところが何ともほほえましい。
これはお店にならんでいるものではなくて、ウクライナのニコラエフに住む青年サーシャが私の誕生日のお祝いにと贈ってくれたもの。本人の手作りで、柄の部分に細かな彫刻が施されているだけでなく、お祝いのメッセージまで彫り込んであって、ほんとうに大感激であった。
ウラジオストクの町で散歩に出たら、「沿海州のお土産」という看板のお店があって、そこで買った木製のスプーン。でも、これは沿海州地方の産品ではなくて、はるか遠くのアルハンゲリスクの製品。
同じくアルハンゲリスクの製品。アルハンゲリスクは北方の由緒ある町だが、これはずいぶん斬新なデザインだ。実用品なのか、塗りがほどこされていなくて、使い込むほど色つやが出てくる品物のように思える。
アムール河畔トロイツコエで買った木製のトレー。ナナイ族の人々に伝わる紋様が彫り込まれている。
ソロフキへの船旅で同乗していた姉弟からもらったお土産。木片の裏にマグネットがついていて、冷蔵庫の側面にメモの紙片を貼り付けたりするのに使う。
サマルカンドの露店で買った書見台。ウズベキスタンの民俗模様で飾られている。