平成7年度指定
8月16日に行われる西浦の浜方の盆行事の一つです。
16日早朝7時頃、西浦漁港前の広場に子供会、青年団二十数名程が集合し、車や自転車で近くの土手まで綱の材料にする葛切りに行きます。葛はくず葛です。
青年たちがくず葛を鎌で切り取って行き、子供たちはそれを集めて車の荷台に乗せます。葛切りは1時間程で終わり、広場に戻ります。
切り取ってきた葛は広場に小山のように積み上げて、夕方かずら引きが始まるまでそのままにして置きます。
その後、世話役の青年二三人はショウキダイジン(鍾馗大臣)が両手に持つ暖竹を4本切りに行きます。また、午前から午後の空いた時間に藁を綯ってショウキダイジンを作ります。ショウキダイジンは、太宰府天満宮の鬼すべの燻手(すべて)が頭に着ける綱鉢巻きや、筑後市久富の盆綱引きで子供たちが頭に着ける角鉢巻きと同様の角のある藁の鉢巻きのことを言っています。綯い方は右綯いです。
夕方4時頃、かずら引きが始まります。
朝用意しておいた葛を50m程に引き延ばし、赤褌、白褌の子供たちに上半身裸の青年たちが左右に分かれて入り混じり、都合50名程で葛の束を交互に3回、右に綯うように転がします。 | |
一回転がす毎に青年が扮した二人のショウキダイジンが暖竹で子供たちの頭を撫でてまわります。子供たちの疫病神を追い払う意味を持つようです。 | |
20-30分でかずら引きは終わり、その後葛を広場の砂場に運んで土俵の俵とし、子供相撲を始めます。 子供相撲が終わった7時頃、精霊送りが始まります。 |