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相模・山梨の渡来人遺跡探索 03.9.21

猿橋由来文
猿橋

ここ半月行ったとこでは、東京方面から246号でずっと平塚方面めがけていくと、寒川神社というところにつきます。看板が出てるんですが、ここの摂社に聖神という神名がみえ、これは古事記で有名な渡来系の神様とみなされていますのでひとつ発見でした。この辺は高座(タカクラ)郡といい、高句麗の読みなど高麗人等が上陸した伝承が残っています。そこから平塚市に行き博物館に寄り、そこからすぐ1号に乗り換えて数キロいくと高来神社という神社があります。もと高麗神社とも言われ、現在でもそこに高麗の地名と高麗山が残っています。その後は1号で二宮までゆくと東名高速の秦野インター方面に行く道があります。秦野も秦氏とかかわりが深いところです。最近もうひとつ行ったのは、中央自動車道で山梨甲府を越えて須玉インターチェンジで降りて、そこから山道を登りくだりして数キロ行き、駒ヶ岳のふもとにある巨麻神社でした。これは駒ヶ岳神社が2つあるうちの横手駒ヶ岳神社に行く道すがらにあります。道を尋ねていて神社のすぐちかくに「みよし屋」さんというお店があるからとのことでそこに行ってみました。するとそこのご主人様が元神奈川県の高校の社会の先生で、ご自身のご先祖や神社周辺の方々の氏名などから韓国南部の地名人名などとの関連について行き来し研究されるほど渡来人研究に携わっている方でした。民宿も経営されており、いろいろ詳しく教えてくださりました。そこから20号で甲府市内に戻り、市内から1,2キロ北方にあり湯村温泉街で有名な羽黒町に行くと、天狗山のふもとに羽黒大宮神社があります。ここも大きな岩が祭られており、山頂には積石塚があるそうです。ちかくに千塚古墳群の加牟那塚古墳や千塚八幡神社があります。平塚や高麗川のと同様小山と岩とふもとの神社の組み合わせどこかしら高麗的?な雰囲気を感じました。山梨の高麗人については、備仲臣道氏の『高句麗残照』批評社2002を読みながら行くとかなりよく周囲の歴史がわかります。あと、その湯村温泉から大宮神社へ行く途中に富士見温泉という350円で夜9時までやってるきれいな温泉がありお勧めです。夜の東京方面への帰りは20号の山道は案外危険なので高速をお勧めしますが、まだ明るい時間帯なら20号で大月インターチェンジからさらに東に進み数キロのところに猿橋という古代に作られたという橋があります。絶壁に渡来系の特殊技術で橋をかけているのですが、みるとかなりの絶壁にみごとにかけられているのに驚嘆させられます。なんでも推古朝に来た渡来人の志羅呼(シラコ)とか白ハタ人とか志キ麻呂(シキマロ)いう書紀にもみえる技術者が橋を架けたという伝説が残っているそうで驚きました。ちょうどそのへん年度末報告でも取り上げたところで、ぜひ渡来人研究に興味ある方は見学しておいてくださいね。またその20号線で大月駅をすこし越え猿橋に行く手前に郷土資料館があり、そこで猿橋と地形などを確認するとその橋の設置意味がわかります。相模から高麗川への高麗人等の動きや山梨での動きなどなかなかたどってみると彼らの意識にすこし近づけた気がしました。