第11回 小型機2台の分解
(リコーハイカラー35&ペトリカラー35)

(故障内容)メーターの断線(リコー)、シャッターが切れない(ペトリ)
(故障原因)リード線切れ(リコー)、シャッター部部品の変形、固着、スプリングの外れ(ペトリ)


作業時間約1時間(リコー)
作業時間約3時間(ペトリ)

今回は、小型機2台をを見ていきたいと思います。1台は、リコーハイカラー35、もう1台は、ペトリのコンパクト化の走りであるカラー35です。やはり時代の差なのかリコーのほうが部品数が減っているように思えます。
写真1ですが、リコーの前面パネルを外したところです。各部の部品がブロック化しているので小さなカメラの割にはすっきりとしています。
写真2の緑丸は、メーターブロックです。スペースの有効利用がすばらしいと思います。赤丸は、ケプラーファインダーです。ケプラーファインダーのおかげでファインダーブロックがなくなったので小型化におおきなメリットとなっています。
写真3からは、ペトリカラー35になります。トップカバーとフロントカバーを外したのが写真3です。各部品は、ちいさなボディでぎっしりと詰め込んであります。このかめらは、沈胴式なのでヘリコイドがはっきりと見えています。
写真4の緑丸は、シャッターボタンのリンクバーです。赤丸部分は、今回外れていたスプリングでここを掛け直しをしました。速度リングのほうも変形していたので修正し、シャッターは無事に直りました。毎回ペトリのシャッターには苦労をかけられます。
写真5の赤丸はこのカメラの2つ目の特徴であるボディ上にあるシャッタースピードと絞りをシャッターに伝える為のギアの連携である。このカメラはここまでやるかと思わせるスペース配置であると思う。
写真の6の緑丸が、メーターブロックです。ファインダーブロックとシャッターボタンの間のスペースを有効に利用していると思います。2台を比べて見てリコーのほうが簡単に構造的には見えるのは平面シャッターの開発のおかげなんじゃないかなとか思っています。