本1999/10
1999/10
☆★★★★「竜馬がゆく」1〜8巻司馬遼太郎/文春文庫
この本を読み直したのは4回目になる。いつだったか、誰かに、「この本は、読むたびに自分自身の変化に合わせて、面白いと思う部分が違ってくる」ということを言われたような気がするけれども、あまり昔と感じ方は変わっていないようだ。
明治維新の時代の話しというのは、その時代の緊張感や、登場人物が面白くて好きだ。この本は、全体としてまとまりのある構成というよりは、行き当たりばったりに作者の気が向くままに色々な話しを織り込んで少しずつ先に進んでいっているような感じだ。だから、坂本竜馬以外にも竜馬に係わった様々な人物に関する話しがあちこちに出てくる。そういった細かい挿話が面白かったりする。
☆☆☆★★「個人事業の経理」海老原薫/西東社
個人事業の経理とは、要は青色申告のことらしい。(普通の人には知られていないような)書類を提出したりすることによって法的に様々な優遇措置があると聞くと、やはり会計や法律などの世界では、「知っている」ということがそのまま利益に直結する世界なのだと思った。
☆☆☆★★「なぜあの人の話に納得してしまうのか」中谷彰宏/ダイヤモンド社
☆☆☆★★「たたかうお嫁さま」けらえいこ/メディアファクトリー
結婚式準備〜結婚式までの出来事を描いた本。別に変わった出来事があるわけでもなく、まあ一般的な結婚式までの流れが話しになっている。6,7年くらい前に描いた本のようで、あまり特別なセンスとかは感じられない。
☆★★★★「バガボンド」4巻井上雄彦/講談社
はじめの頃は、ありきたりの、内容の薄い作品のような気がしていたが、全然そんなことなくなってきた。原作が面白いというよりも、やっぱり絵がすごい。絵だけで人物を魅力的に描くことが出来るというのは、すごい能力だと思う。
作者は、「この本は、読んでタメになる部分はまったくなく、単なる娯楽です」と言っているけれども、それで正しいのだと思う。娯楽と割り切って、ここまで描けるのであれば、それは映画に匹敵する作品を一人で作るくらいの偉大な仕事だと思う。
☆☆☆★★「HOTEL」3〜4巻石森章太郎/小学館
一話完結の話しばかりだけれども、どれもソツなくうまくまとまっていて、手塚治虫に似た巨匠の貫禄のようなものを感じさせる。あまり新しさとか意外性はないにしても、安定したクオリティーで毎回きちんと話しが作れるというのは、やはりすごいことだと思う。
☆☆☆☆★「サラリーマン金太郎」21巻本宮ひろ志/集英社
☆☆★★★「彼氏彼女の事情」1〜4巻津田雅美/白泉社
☆☆☆★★「あるある大事典」3巻扶桑社
本が、その真価を発揮するのはこういう事典系の使われ方をする本である時だと思う。コンピュータは、たくさんの情報が入るし、検索も早いけれども、本にあるような眺める楽しさというものはあまりない。一冊の本に色々な情報が入っていたりすると、それをただパラパラと見ているだけでも随分楽しい。
あるある大事典は現代風の事典という気がするけれども、扱っているテーマについていいことばかりしか書いていないのがなんとなく嘘っぽい。事実を伝えるのが事典であるのだから、いいことも悪いことも書いてあってあたり前と思うのだけれども。
☆☆★★★「ドラゴンヘッド」9巻望月峯太郎/講談社
10巻でいよいよ、「ドラゴンヘッド」も完結するという。どんな終わり方を用意しているのか、2000年がとても楽しみだ。しかし、9巻になってもまだまだ、あと1巻で完結するとは思えない謎の残りようだ・・。(9巻になってからも新しい謎が登場したりするし・・)。
なにがスゴいといって、崩壊した建物や、暗い地下鉄の描写からにじみ出る乾いた寂しさのインパクトはやはり普通ではないと思う。ありふれた素材を使いながらも、異常な世界をここまでうまく表現しているのが、この作品のスゴさだと思う。
☆☆☆★★「ピンチはチャンスだ」弘兼憲史/PHP
☆☆☆☆★「MOUS試験対策テキスト(WORD・EXCEL)」ASCII
CD-ROM付きの問題集。本番では本とまったく同じような内容の問題ばかり出た。この試験の内容で10,000円も受験料を取るのには驚いた。
☆☆☆★★「自分のためにもっとお金を使おう」中谷彰宏/ダイヤモンド社
☆☆☆☆★「DO・P-KAN」1巻しげの秀一/講談社
「頭文字D」作者の昔の作品というので読んでみたけれども、高校の陸上部の話しで、絵も、内容的にも全然ダメだった。絵は、今とそれほど変わっていないような気もするけれども、やっぱり内容が致命的に面白くない感じだ。
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