本1999/06
1999/06
☆☆☆☆☆「VBプログラマのためのCOM入門」豊田孝/翔泳社
Visual BasicでのCOMに関する本を探している中、まさにうってつけの本を見つけたと喜んでいたのだけれど、ページ数の割にものすごく内容が薄い本でがっかりした。一冊の本にするほどの内容でもないものを無理にページ数を増やして本にしてしまった、という感じがする。この著者なりの、COMに関する考え方、というのが底にはあるらしいのだけれども、立ち読みで済んでしまうようなそういうボリュームでしかない。
☆☆☆★★「KYOKO」村上龍/集英社
今までに見た村上龍の本とは違って、作品自体がカラっとして、すっきりしている。自分が苦手な、鼻につくようなくどい部分がない。この作品のテーマを表現するのにそういったことが必要なかったということがあるんだろう。
人生では、自分にとって大切なものが何なのかがわかっていればいい。この作品の主人公は自分を探している悩める主人公ではなくて、すでに自分にとって大切なものがわかっている。それがどれだけ素晴らしいことなのか、ということをKyokoを通じて訴えているのだろうと思う。
☆☆☆★★「翔ぶがごとく」2〜3巻司馬遼太郎/文春文庫
☆☆★★★「黒太子の秘密」(グインサーガ66巻)栗本薫/ハヤカワ文庫
急展開だ。今まで伏線に伏線を張ってずっと広げ続けた風呂敷をいよいよ本格的に片付けに入った段階だ。ただ、ちょっとそれがあまりに大きすぎて収集の仕方に失敗しているんじゃないかとハラハラするところも結構あった。
それでも、やはり読者の想像を裏切ってどんでん返しを用意することは忘れていない。栗本薫なら、きっと期待以上のストーリーを用意してくれるだろうと祈るしかない。これから先、どういう展開になるのかとても楽しみだ。
☆☆☆☆★「ワタナベ」窪之内英策/小学館
日本の家庭や社会の矛盾みたいなものをテーマにしたかったんだろうけれども、ものすごく中途半端だ。全然、勢いがない。
☆☆★★★「Photoshopロゴワークショップ」池田裕之/翔英社
[BACK]