本1999/04

1999/04


 未読了 「狂骨の夢」京極夏彦

☆☆☆☆☆「部長島耕作」2巻 弘兼憲史/講談社
 ずいぶん久しぶりに2巻が出たけれども、今回のシリーズはどうも面白くない。作者の好きらしいワインのことを描いていて、話しの中心が人間よりもワインの解説のほうに向いてしまっている。そうなると、話しの流れのほうがワインのおまけになってきて「美味しんぼ」のようなどうしようもないつまらなさに近づいているような気がする。

☆☆☆☆★「MONSTER」11巻 浦沢直樹/小学館
 相変わらずどんでん返しの連続で話しを延ばしつづけているけれども、いい加減延ばしすぎなんじゃないかという気もしてきた。一体どれだけの驚くべき種あかしがこの先なされるのか楽しみだけれども、作者はそこまで先の展開を考えずにいきあたりばったりに話しを進めているんじゃないかという心配も出てくる。
 そういえば、「ドラゴンヘッド」の続きはどうなってしまったのだろう・・。この作品には「ドラゴンヘッド」と同じ道をたどってほしくない。

☆☆☆☆☆「同じ月を見ている」1巻 土田世紀/小学館
 ものすごくいい作品のような予感がしたのだけれども、全然ダメだった。なんだか、イヤになる作品だ。その違いは紙一重のような気がしている。もう少し描写力があったり、構成に奥行きがあったりすればきっと全然違ったいい作品になったのだろう。

☆☆☆☆★「鷹とイリス」栗本薫/ハヤカワ文庫
 「グインサーガ」も65巻まできた。作者も最近は「グインサーガ」に力を注れているらしく、刊行ペースがやけに早くてうれしい。今巻は話しのつなぎのような休憩の巻で、次の巻が割と山場になるのだろう。それにしても、最後の終わり方はかなりずるい。次の週に続きが出るというわけでもないのに、こんなに思わせぶりな終わり方をされてはたまらない。
 この作品、リアルタイムで読んでいると次が待ち遠しくてたまらないけれども、これから初めて読む人にとっては今まで出ている分を一気に読むことが出来るということで、そういうことが出来たらとても楽しいだろうなと思う。(といっても、今自分がまだ「グインサーガ」を読んでいない人間だったら、これからあらためて読み始めようという気には多分ならないだろうけれども・・)

☆☆☆★★「P.S.元気です俊平」1〜7巻 柴門ふみ/講談社
 中谷彰宏が絶賛しているのをどこかで読んで、読むことにした。それにしてもダラダラと山もなく同じペースで話しがひたすら続いてゆくのには疲れた。でも、作者が伝えたいことというのはなんとなくわかる。実際の人生なんてのはドラマのようにドラマチックではないし、たいていの場合こういうダラダラとした何気ない日常にこそ真実が含まれているものだと思う。(「750ライダー」も同じようなテンポを持つマンガだった)。
 しかしこうまで気まぐれに徒然にいきあたりばったりで話しを毎回描かれると、読むほうが疲れる。登場人物の性格がころころ変わりすぎてとてもついてゆけない。まあ、この混沌さや何でもありさが作者味なんだろうけれども。

☆☆☆★★「バガボンド」1〜2巻 井上雄彦/講談社
 井上雄彦の絵は、ものすごい迫力がある。構図の取り方など、とてもうまい。話しとして面白いかどうかはもう少し先に進まないとわからないけれども、この絵だけで十分に惹き込まれる。

☆☆★★★「2年後に実を結ぶ生き方・考え方」弘兼憲史/新講社
 この本は、人生の指針を読者に示す本には違いないのだけれども、随分と冷静な語り口でものを言っている。「2年後」までに作り上げる自分を想定して毎日を生きろという。今すぐに変わろうとしても難しいけれども、2年後という時間なら無意識に過ごすにはあっという間だが、自分を成長させようと意識していればそれなりのことが出来る時間だ。
 弘兼憲史の書く本は、単に売れっ子マンガ家がついでに書いた本とは違って、マンガよりもよほどいいことを言っていたりする。元々の姿勢がしっかり固まっている人というのは何をやってもそれなりの仕事をすることが出来るということなのだろう。

☆☆☆★★「Inside DCOM」アスキー
 DCOMやDirectXなど、基幹となる技術は一般に出版されている本があまりに少なすぎる。しかも日本人が書いた本となると本当に少ない。この本もDCOMの公式な資料として貴重な本だけれども、訳書だと文章がわかりづらくてあまり先を読み進む気がしない。
 それでもしかし、技術情報が手に入りにくいからこそ、その技術を知っているということが希少価値になるのだろう。必要なものはなんとしてでも勉強をしなければ。

☆☆☆☆★「サラリーマン金太郎」19巻 本宮ひろ志/集英社
 前巻までとうって変わって、山場のようなものは今回あまりない。閑話休題のような巻だ。たまにこういう巻があっても悪くないと思うけれども、このままのペースでは進んでほしくないと思う。

☆☆☆☆★「太郎」18〜19巻 細野不二彦/小学館
 最近になって、このマンガはどうしようもなくつまらなくなってきた。途中までの良さは何だったのだろう。

 未読了 「宮本武蔵」1巻 吉川英治/講談社

☆☆☆☆☆「きつねのよめいり」吉田秋生/小学館文庫

☆☆☆☆☆「インターネットインフォメーションサーバー」翔泳社

☆☆☆☆★「男はいい人になんかならなくていい」弘兼憲史/講談社

☆☆☆☆☆「Visual J++ 6.0」

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