私の学生時代の専攻は「電気工学」(後に「電子物理工学」専攻)系で、「電磁気学」は本来専門で、よく理解していなければならない基本的学問です。ところが、電磁気現象は難しく、演習もやりましたが、さっぱり身につきませんでした。別に、電磁気学だけが理解できなかったわけではなく、電気回路、伝送や通信など数学も含めて、学生時代に学んだ専門学科は、私にとっては歯が立たなかったというところです。もちろん、単位だけは必要分確保してはいました。
”諸般の事情”により学校で学ぶことを断たれ、電磁気学を学理解することなく卒業し、会社(情報系会社)勤めをするすることになるわけですが、”奴隷労働”のような忙しさのためもあってじっくりと電磁気学を学び返す時間をとることはできなく、電磁気学の理解はあきらめていました。
ところが、60歳で”奴隷労働”から解放され、時間的余裕がでてきたので、理解損ねていた「電磁気学」をもう一度勉強して、少しでも理解を深めたいという思いがふつふつと湧き上がってきました。昔の教科書はすでに廃棄していたので、あらたに書店で電磁気学の本を探したところ、「ファインマン物理学V 電磁気学」と「ファインマン物理学W 電磁波と物性」を見つけました。私は、そのときまで”ファインマン”の名も彼のテキストも知りませんでしたが、ちょっと見たところ内容がよさそうなので、これに挑戦してみようと思い立ちました。
ところが、「ファインマン物理学」のV巻、W巻を読んでいるうちに、X巻の「量子力学」が目にとまり、そちらにも手を出してしまいました。その結果は、「さ迷い歩き「量子の森」」としてまとめ、ホームページに掲載しました。その結果、煽りを受けて?「電磁気学」の勉強が中断してしまいました。今年の初めにようやく「さ迷い歩き「量子の森」」が脱稿しましたので、あらためて「ファインマン電磁気学」を勉強し、「さ迷い歩き「電磁波の海」」としてこのページを開設しました。”さ迷い歩き”というタイトルは”電磁波の海”にはふさわしくないのですが、”量子の森”に対応させてこの言葉を使っています(将来良い言葉が見つかったら変更するかもしれません)。その意味は、”量子の森”と同じく、学ぶ様子を広い海の中を”さ迷い泳ぐ(歩く)”姿にたとえ、その中で自分なりに理解したこと、理解できなかっこと、あるいは電磁気学に関するわけのわからない感想などを書きなぐってみようと考えたからです。つまらないことをたくさん書きますが、興味のある方はちょっと立ち寄ってみてください。
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