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ロザリンド・フランクリン

 2002/7/8 作成

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ロザリンド・フランクリンが1953年に撮影したDNAのX線回析写真

ロザリンド・フランクリンが1953年に撮影したDNAのX線回析写真とシャルガフの法則がワトソンとクリックの二重 螺旋モデルの発想のキッカケになったのだが、彼女が若くしてガンでなくなったためノーベル賞をもらえなかったことは今ではよく理解されている。

ワトソンは自著で「ロザリンド・フランクリンが撮影したX線写真をウィルキンスから密かに見せてもらって胸が早鐘のように高鳴るのを覚えた。十文字模様はラセン構造を意味していたからだ」と書いているが、これは後知恵であって正直ではないと福岡伸一は「生物と無生物のあいだ」に書いている。

真相はロザリンド・フランクリンが研究資金提供元に提出した報告書をピア・レビューアであるマックス・ペルーツが密かにクリックに見せていたのだ。そのなかにDNAはラセン構造であるばかりでなく、C2空間群であると明記されていたのだ。C2空間群とは二つの構成単位が互いに逆方向をとって点対称に配置されていることを意味するのだ。だからネイチャーに発表されたワトソン・クリックの短い論文にはこの方向性を示す矢印がつけられている。

"The Dark Lady of DNA" by Brenda Maddox, The Independent on Sunday 23 June 2002

Rev. October 23, 2008


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