読書録

シリアル番号 919

書名

放射能を考える 危険とその克服

著者

森永晴彦

出版社

講談社

ジャンル

サイエンス

発行日

1984/5/20第1刷
1993/10/25第11刷

購入日

2007/11/23

評価

ブルーバックス B568

著者からの謹呈本

放射線と放射能について解説したあと、著者は原発の安全は電力会社が自らの責任で維持してきたにすぎないのに、日本の原子力行政は国民の不安をおさえ、国民を政府に「依らしむため」の機関として存在してきた。そのためかえって放射能漏れ事故の危険性は増してしまったとしている。こうした考えから政府は「備えなければ、憂いなし」という考えに固まってしまっている。

しかし原発がよかれあしかれ、稼動中なのだから万一の放射能漏洩事故を想定して準備しておくことこそ、真の安全確保というものである。

市民防衛組織とでもいうべきものを作り、大量の放射能測定器を市民に持たせて使い方を教育し、自主的に避難させなければ、消防も、警察もお手上げでなにもできないであろうしして有効な市民教育法を提案されている。


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