上野の美術・博物館めぐり

2004年

2004年5月5日、連休にT.H.と上野の国立博物館(Museum Serial No.215) に弘法大師入唐1,200年記念の「空海と高野山」展を見にでかけた。掛け軸の曼荼羅が多かったが、一つだけ金剛峰寺の平安時代の作の国宝「仏涅槃図」が 印象に残った。東南アジアを旅すると涅槃図や像がいたるところにみられるが、日本ではまれにしかない。これは東南アジアは小乗仏教で日本は大乗仏教である ためか。

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仏涅槃図

上野にでたついでに、東京都美術館(Museum Serial No.214) に立ち寄り、ハプスブルグ家のコレクションを集めたウィーン美術史美術館(Kunsthistorisches Museum Wien)の展示品を見た。お目当てはフェルメール(Johannes Vermeerの「画家のアトリエ」(1665/66. Canvas. 120 cm x 100 cm.)であった。フェルメールが死ぬまで手離さなかった作品という。そんなに大きなものではなかったが、その光と輝く点の描き方が気に入って複製画を持 ち帰り、額に入れて階段に飾った。

グリーンウッド氏が過去に訪れた美術館所蔵品のなかで忘れられない絵のサイトにインターネットでリンクして紹介しよう。名付けてバーチャル・ギャラリー

レンブラントは夜警を描いてから注文が途絶えて破産したという。彼に画家としての経済的成功をもたらしたデュルプ博士の 解剖学講座と比較すればその理由がわかる。後世の人は彼が顧客を失ってでも夜警を描いたことに感謝してよいだろう。人間の脳は中心視野と周辺視野を分けて 情報処理していると言われているが、夜警はこれを表現したものだろう。周辺視野に入れられた注文主達が支払った対価の見返りがなかったと怒るのは自然だ。

May 5, 2004


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