2.風の役目

基本的にものを移動させることで、ものに付随した性質・機能を発現させたり、空間的に拡散したりする役目を果す。
 

☆温める、冷やす

例: オイルファンヒーター、エアコン、エンジンの冷却ファン、うちわ
 

☆ものを移動

花粉や種子を運び、種の存続に役立つ

例:風媒花

砂を移動し、目を楽しませる

例:風紋

ゴミを飛ばす

例:エアーガン

時間的に変化する芸術を生む

例:モビール
 

☆臭いを移動(吸引)
  
例:
トイレの換気扇
 

☆臭いを移動(拡散)→宣伝効果

例:
焼き鳥屋、ウナギ屋
 

☆移動を助ける

浮力・揚力
  
例:
ヘリコプター
ジェット機
渡り鳥
パラグライダー

推進力

例:
ヨット
帆船
ウィンドサーフィン
熱気球
 

☆音を鳴らす
  
楽器
  
例:
フルート
トランペット
サックス
パイプオルガン
 

すずめやからすを追い払う

例:
鳴子(なるこ:  田畑の害獣・害鳥を追い払う具。
数本の竹筒を小板に並べてぶら下げたもの。
張った縄につるしたり竿(さお)の先につけたりし、
縄の端を引くなどして揺らして鳴らす。
←大辞林第二版からの検索結果より)
 

涼感を誘う

例:
風鈴
竹林のざわめき
 

☆音を運ぶ

例:こだま、遠くの汽笛が風に運ばれる
 

☆ものを削る

風化作用
(地表あるいは岩石が、気温・氷雪・空気・水などの物理的・化学的作用によって、次第に破壊されていくこと。また、その過程)
風だけの作用ではないが、ここでは、風に飛ばされた砂や石がぶつかって、岩石の表面を削っていく作用を考える。

例:
砂丘
砂漠の岩の侵食
 

研磨

例:
研磨剤を風で吹き付け研磨する表面研磨
 

☆ものを散らす

風を人為的に利用してものを散らす、あるいは風が自然にものを散らす

例:
風葬(遺骨を風によってばら撒く)、
紙吹雪(細かい紙片を風を利用して吹雪のように散らす)
桜吹雪(桜の花が吹雪のように風に舞う)
 

☆乾燥させる(水分を除く)

例:
浜干し(海風に晒して乾燥させる)
干物
 

☆火を消す(燃焼物を除く)

例:
ろうそくを吹き消す(ろうの蒸気を除く)
 

☆火を熾す(空気を供給)

例:ふいご
 

☆電気を起こす

発電機のファンを回して電気を起こす

例:
風力発電
雷雲(風による摩擦帯電で雷を起こす)
 

☆天気を変える

雨雲や雲を動かすことで、雨から曇りに、曇りから晴れに変える。
 

☆煙を排出する

例:
排煙装置
換気扇
 

☆大きなものを膨らませる

風がないとしぼんで用を為さないが、風が入ることで見かけ上
大きく見える。

例:
こいのぼり
エアクッション
 

☆情報を伝達

例:
風に風船を飛ばして手紙を運ばせる
艦船間の情報をやり取りする旗(風がないとよく伝わらない)
 

☆便りを運ぶ(比喩)

風の便りという。
 

☆商売繁盛(ことわざ)「風が吹くと桶屋が儲かる」

桶屋を儲けさせる←風が吹くと砂ぼこりが出て目の不自由な人がふえ、目が不自由になると三味線をひくのでそれに張る猫の皮が必要で猫が減り、そのため鼠がふえて桶をかじるので桶屋が繁盛する。  


最終更新日: 2002.1.05

 

風の世界に戻る